「自死という生き方」

2016年のFBから。

図書館の新書の棚で見て、あっ、2年前、脳出血で倒れる直前に読んでたのはコレだ!と手に取った。オレが読んでたのは単行本だが、新書であったのか。積極的に自分で人生の終わりを選択した哲学者の手記である。
三島先生の老醜への嫌悪もとてもよくわかる。俺もそうだから。

人はなぜ死を悪いものと考えるのか。特に自ら死を選択すること(つまり自殺)は犯罪のように言われる。苦悩、病気、貧困等諸々のネガティヴな要因ではなく、この哲学者みたくポジティブに、もうこの辺で良いかと自ら人生を終わりにすることは、まず理解されない。どうしても人はギリギリまで生かされる。

いつもオレは酒でも飲んで野たれ死ぬのが理想だと言っときながら、健康診断でちょっと悪い数値が出れば、酒は控えると言ったり、50になったら死ぬよ、それ以上生きててもつまんないしと言ってて、過ぎてものうのうと生きてたり、病院に行ったら精密検査と言われた、もう長くないよと言いながら、その後も何年も生きてたり、まあ、言葉の綾?かもしれんが、そんな連中よりこの哲学者の行為は何百倍も良いと思う。意外と全く死を感じさせなかった人があっさりと死んじゃうものだしね。

最近、「終活」という言葉をよく聞くが、財産などは別にして、なるべく遺品を残さないことがベストだと思う。残された人が何の執着もなく次の人生を歩みやすいように。時々思い出してくれるだけで良いだろう。死んだら死後の世界もあの世も霊も無い「無」だから。

オレはまだまだ死なないよ、多分。老醜を晒しても人にメーワクかけてもギリギリまで生きたい。

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脳出血により右片麻痺の二級身体障害者となりました。なんでも書きます。よろしくお願いします。