「世界の思想書50冊から身近な疑問を解決する方法を探してみた」
古代ギリシアでは、哲学(思想)は働かなくてもいい人の道楽だったらしい。
確かに、哲学は今の社会に何の利益ももたらさないかもしれない。個人的であっても、何の意味もない(金儲けに役立たない)かもしれないが、そうであれば、俺には大いに意味があって役立つものだ。たいてい“役に立たない”“意味がない“ものは我々に「価値あるもの」を与えてくれる。
じっくりと読んで、紹介された新旧の思想書に触れて、大いに納得がいって、溜飲を下げた。以下、ほんの一部↓。
・孤立して見捨てられたと感じる個人にとっては、いかに謝った倫理であろうと、それを提供するものに感謝し支持する。
・秩序は何かしら排除の論理が働いてる。多様性社会とは複数意見の対立状態が恒常的にあって、それらがぶつかり合ってる状態(=民主主義)。
・神道の特徴は無限抱擁(つまり何でもあり)。
・多様な思想に触れて、空気を絶対的に正しいものとせずに相対的に観察することを意識し、適度に水を差すことを心がける。
・差別は、未知の他者に対する、理解できないという思いから発生するおびえに根差してる。他者から攻撃されるかもしれないという危険と不安を感じるから(=動物的思考)。
・人間が社会の中で共同生活を送るために約束する動物として生きることを迫られた結果、善と悪という価値観が生まれた。
・権威に従うことができるからこそ安心して生活できる。各種権威を信頼できるものに保ち、その信頼を前提として、概ねその権威のいうことに安心して服従する。それが一番穏健で望ましい社会。権威に違和感を感じるのであれば、それを申告できる仕組みがあればいい。やたらと権威を否定する態度は最も危険である。
・今の日本人が捨てるべきなのは、政治にも経済にも企業にも個人にも蔓延してる「とにかく変わらなければいけない」と言う安易な思想。
・個人が行動するにあたり頻繁に思考する義務を負う社会が理想的な社会。
・個人の本質的な人格と社会で求められる人格とのギャップが大き過ぎると、自己欺瞞による歪みから、メンタルを病むことになる。
・アドラー心理学は結果ありきで人を思考停止に導くから危険。
・個人の能力や個性が最大限発揮できる自由は保障されるべきだが、その思想の際限のない拡張は社会を崩壊させる。
・自分の生を自分のために使うことは許されるべきだが、一方で何かに献身することのできる対象がなければ鬱になる。
…。