【日本映画】「月は上りぬ」
1955(昭和30)年の日本映画「月は上りぬ」。Amazonプライムにて。
監督は、溝口健二監督も好きだった女優の田中絹代。脚本に小津安二郎も。彼女監督6作品のうちの2作目。
田中絹代って、黒澤・小津・溝口・成瀬という昭和初期の4大監督がこぞって起用した数少ない女優の1人なんだよなぁ。
カメラアングルや風景描写など、溝口・小津らの良いとこ取りみたいな感じもするけど、人のことだとズバズバ言えるけど、自分のことになるとなかなか言い出せないという、恋愛成就のホノボノとしたドラマだった。
監督自身も、主人公の家に使える下女という脇役で出演している。
田中絹代の女性の描き方は古い。あくまで女は弱くて、男がリードして…という描き方だ。時代もあるけど、溝口・小津らは、そういう日常に埋没しながらも、自分の意思で人生を切り開いて行く女が多かったけど。昭和の価値観で育った俺はまだ微笑ましいが。ラストの、女に向けての子供をあやすような男の台詞も今だったらoutだろう。
ブルジョワ旧家の浅井家の三姉妹。
末の節子が上の姉綾子を、出張して来た電気技師の雨宮とくっつけようと苦心、結局、成就するが、節子は恋人の安井昌ニと就職のことで意見が合わずにケンカ別れの危機。
昌ニは、東京で英語の先生の口を世話されることになって、親しい大学教授の計らいで、節子は昌ニと2人で会うことになって、2人はお互いを許して仲直り、節子は昌ニと共に上京する…といった流れ。
また、父親役の笠智衆が溝口・小津の映画と同様、良い味を出してる。
月明かりの幻想的なシーンは溝口監督みたいに美しい。田中絹代監督の技量は高いと思う。
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