【邦画】「バトル・ロワイヤル」
今更、深作欣二監督の「バトル・ロワイヤル」(2000年)。
常日頃、オトナを舐め切ったクソ生意気なクソガキどもを成敗したいと考えているならピッタリかもしれない(笑)。
深作監督らしい、血まみれの暴力を描くことで、暴力を否定し、そこにドラマを見出す、というコンセプトが如実に現れた、晩年の面白い作品であった。
公開当時、そんなことも理解できない頭の悪過ぎる政治屋どもが上映禁止の働きかけをやったらしいが、いつの時代も、大多数は理解に乏しいものだ。それでも良い作品であれば、完全に葬り去られることは少ないから安心したまえ。
あらすじは、新世紀、オトナの威厳を取り戻すために施行されたBR法の下、無人島に送った中学生に3日間、最後の1人になるまで殺し合いをさせるというもの。
対象になったのは、ある中学校の男女1クラス42名➕転校生2人で、教師はビートたけしだ。でも、中学生にしては大人びていて、高校生くらいに見える。
ビートたけしは、自分の映画でもそうだが、無口に無表情で突然、暴力を振るうけど、生徒と自分の家族には徹底的に嫌われている教師役で、自分の映画も深作監督同様、暴力をテーマとするので、この役にはピッタリかもしれない。
ちょっとヒーローっぽい転校生役で山本太郎が出てる。演技は上手いのにもったいない。メインは藤原竜也だが、叫ぶ演技が演劇みたい(笑)。ヒロインは前田亜季。
深作監督が、映画表現として暴力にこだわるのは、中3の頃、学徒動員で軍需工場に勤務した際、米軍の襲撃によって友人が犠牲になったことで、国や大人への徹底した不信感が生まれて、人は暴力によっていとも簡単に左右されると思ったことがベースにあると、何かで読んだことがある。
社会の中では、暴力は完全否定されるものだけど、人間の初源的な衝動として暴力は存在している。だから様々な表現や格闘技などによって発散することが必要で、溜まりに溜まると容易に戦争へと発展するものだ。大きな権力を持ってしまうと、より暴力衝動が出やすくなるからね。
現代の日本社会において、良識あるとされる権力者や大衆を、描かれた暴力を持って、正義感や道徳心を挑発して煽り立てるような、こういう本当の娯楽映画が俺は大好きだし求めるね。続編はどうだろうか?
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