中年の危機
人生も半ばまで来たと考えると、なるべく毎日の時間の有効な使い方を考えた方が良いのかもしれないが、なかなかそうはいかないものだ。
もう、「ああ、無駄に過ごしたなぁ」とも思わないくらいに鈍感になってきてるけど、“無駄も大切だ”と言って良いのは余裕のある若い世代だけだね。
限りあるものばかりが目に付くようになってしまう。生き急ぎたくはないが、生き遅れたくもない。
人の世に永遠や絶対なるものは一つもなく、形あるものは必ず壊れて、そして、人は生きて、やがて死ぬ。
強固に永遠と続くものを求める西洋の美も良いが、日本の、移ろいゆく儚い美はもっと良いと感じる。無常の美だ。
人間は基本的に寿命や病気で死ぬのではない。この世に生まれたから死ぬのだ。
生まれたら、いつか必ず死ぬ。高齢だから早い、若いからまだ遅い、じゃない。明日にも事故って死んじゃうこともあるし、高齢でヨボヨボであっても、あと10年は生きるかもしれない。
この世に生まれたからには死ぬことは約束されてるけど、それははっきりと確定されてるわけではない。死んだら完全なる「無」である。もちろん死後の世界や霊なんてものは存在しない。
そして、もし自分が死んだら、この世界も終わる。いや、死んでも、世界は動きを止めるわけがないというだろうが、現在、自分が見てる世界が自分にとっては全てであるから、他人にとっての世界はいくら動いてようとも、自分にとっての世界は終わるのだ。
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