【古典邦画】「忍ぶ川」

熊井啓監督の、1972(昭和47)年の作品「忍ぶ川」。

熊井監督は、社会派ドラマは上手いと思うけど、こういう恋愛メロドラマはイマイチだなぁ。原作が面白くないのか(な訳ねえか)、脚本・演出がダメだったのか…。

成瀬巳喜男や木下惠介監督が撮ってたら良かったのに。

栗原小巻と加藤剛の主演。
学生・哲郎は、料亭「忍ぶ川」で働く志乃と出会う。
哲郎は彼女が気になって「忍ぶ川」に通い詰める。
やがて、二人はお互いに不幸な身の上を話せる仲となって結ばれることになる…。

それぞれのシーン、抒情を持って描いているのだろうけど、安直で薄っぺらで野暮ったく、センスがない。途中で入る独白の台詞も同様で、イライラさせるだけだ。

唯一の見どころは、哲郎と志乃が哲郎の田舎で結婚することになって、お互いに真っ裸(プチヌード)になって初夜を迎えるシーンだけだ。最初は吉永小百合さんにオファーがあったというが、初夜のシーンで小百合さんの身内からクレームが入ってダメになったとか。栗原小巻も頑張ってるけどね。残念。


脳出血により右片麻痺の二級身体障害者となりました。なんでも書きます。よろしくお願いします。