【洋画】「ハンバーガー・ヒル」

1987年の、アメリカのベトナム戦争映画「ハンバーガー・ヒル(Hamburger Hill)」(ジョン・アーヴィン監督)。前に観たような気もするが、Amazonプライムにて。

ベトナムの、ハンバーガー・ヒルと呼ばれる高地におけるアメリカ軍と北ベトナム軍の攻防戦を描く。

ハンバーガー・ヒルとは、兵士が爆弾でバラバラになってミンチ肉のようになったことから名付けられたという。

リアルな戦場のシーンは、スピルバーグの「プライベート・ライアン」を観ちゃったから、すでに古いと感じてしまうね。

ベトナムのジャングル地帯で、北ベトナム軍の攻撃にさらされる若いアメリカ軍兵士の様子、対照的に、前線基地の側にある娼館(慰安婦)での様子、戦場の実態を知らずに下される命令に従って、次々と死んで行く戦友たちとそれを見る兵士たちの様子、ベトナム戦争反対の声が上がる本国とPTSDを発症する兵士と、差別にさらされる黒人兵士の様子、北ベトナム軍の攻撃が止まない中、ぬかるみの斜面を這って登り、多くの死者を出しながら、なんとか高地を占領した兵士の様子…今となっては、どれも想像できるものだったが、アメリカ映画だからか、北ベトナム軍の兵士が人格も感じられない、ただの“ワルモノ”にしか見えないね。

メッセージ性は少ないけど、ベトナム戦争のある一面をそのまま描いて、判断は観た者に任せるといった内容だった。

戦場はどこでもそうだろうけど、弾や爆弾が飛び交い、側で仲間がドンドンやられて死んで行く、自分もいつ死ぬかわからない状況に、長時間置かれると、死ぬ恐ろしさを忘れるために、徹底的に任務に集中するか、トンデモない狂気に陥るか、しかないだろうね。どっちにしろ、精神を病むことになるだろう。だからこそ、そこにドラマが生まれて、映画になるわけだ。

もう一度、「プラトーン」も観たいな。


脳出血により右片麻痺の二級身体障害者となりました。なんでも書きます。よろしくお願いします。