【古典邦画】「夜ごとの夢」
成瀬巳喜男監督の、1933(昭和8)年のサイレント作品「夜ごとの夢」。YouTubeにて。
サイレント映画時代から、すでにシッカリと成瀬ワールドの特徴が表れているね。それは、徹底してダメ男に翻弄されるものの、子供を支えて、逞しく自立する女性を描いてることだ。
バーでホステスとして働くおみつ。
彼女には、まだ幼い息子がいて、息子の面倒を見てくれる夫婦と同じアパートに住んでいる。
ある日突然、息子の父親でもある疎遠になってた夫が訪ねて来る。
彼は息子の面倒を見てくれ、おみつがホステスなどしないで済むように職を探すという。
しかし、身体が弱くて、気も小さい彼は、なかなか仕事を見つけることができないでいる。
そして、息子が交通事故に遭ってしまい、入院が必要となる。
おみつは、お金を工面できなくて悩んでいたが、ついに夫が、他所の家に入ってお金を盗んでしまう。
夫は、息子の入院費にと、おみつに盗んだお金を渡すが、おみつは怒って自首してと説得する。
全てに絶望した夫は海に身を投げる…。
散々、逃げ出して、おみつと息子に苦労をさせといて、戻ったはいいが、「僕は仕事をするのに向いていない」などとグチるなんて。夫の格好も貧相だし。
それでも惚れた弱みか、夫のお小遣いまで工面してたおみつだが、身投げを知って、悲しむよりも怒りが。
「弱虫!意気地なし!死ぬなんて!世の中から逃げ出すなんて!それが男のすることかい!坊やだけはきっと強くなってくれ…」。
やるせない気持ちになる暗い作品だった。
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