「スターリン批判」

新左翼の綱領の基本である「反帝・反スタ」の“反スターリン”は、この、ソ連共産党中央委員会第一書記のニキータ・ルシチョフの秘密報告から来ている。

スターリンの死後、スターリンの個人崇拝と恐怖政治、彼による大量虐殺や粛正、失策の事実を暴いて、1956年の党大会で報告したのだ。

そのフルシチョフの全演説をわかりやすい言葉で掲載したもの。前にも読んだような気がするが。

スターリンが、病気のような疑心暗鬼の性格から、側近も含めて、800〜1000万人を粛正・殺害した実態の一端が批判的に明らかにされる。

ベリヤやマレンコフなど、虐殺に手を貸したスターリンの側近も出て来て興味深い。

…は良いのだが、フルシチョフ自身は、スターリンの側にいて虐殺に手を貸さなかったのだろうか?なぜ彼は粛正されなかったのか?生きてるうちは忖度して、死んでから実は、と批判するって、日本でもよくあることだよね。この秘密報告がフルシチョフの地位固めに使われたとは思うけど。

とにかく、このスターリン批判によって、日本も含めて全世界の共産主義運動が大きく影響を受けて、“非スターリン化”へと軌道修正したのだ。ソ連は共産主義の総本山だったからね。

でも、共産主義と粛清、恐怖政治はセットであり、党内であっても、粛清、査問、内ゲバが欠かせないのは周知の事実。やはり、人間性を無視して、不自然なイデオロギーを信仰するからそうなるのだ。

“嵐のように長い拍手は歓声に変わり、全員起立して、「我が党の常勝の旗、レーニン主義万歳!」”なんてやっとるし。



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TOMOKI
脳出血により右片麻痺の二級身体障害者となりました。なんでも書きます。よろしくお願いします。