【西部劇】「荒野のガンマン」
鬼才サム・ペキンパー監督のデビュー作、「荒野のガンマン(The Deadly Companions)」(1961年、アメリカ)。100円DVD。
まだまだペキンパー監督の持ち味である“残酷なバイオレンス・アクション”といった風ではないが、それでも、リンチ、復讐、裏切り、そして、決闘という勧善懲悪な西部劇とは違った個性的なドラマを作り上げていると思う。
南北戦争の元北軍兵士のイエローレッグ(ブライアン・キース)は、南軍の捕虜となった時、酔った南軍兵士に頭の皮を剥がされそうになった。
その復讐をするために酔った南軍兵士を探していた。
ある町の酒場で首を吊られそうになってる男を救うが、その男こそが自分が追っている男であることに気付く。
イエローレッグは、復讐のチャンスを狙うため、自分の素性を隠し、その男と彼の相棒に銀行強盗の話を持ちかける。
しかし、戦争での傷でまともに銃が撃てない彼は、誤って町の子供を撃ってしまう。
子供の母親である未亡人のキット(モーリン・オハラ)は、子供の遺体を父親の眠る廃墟となった町へ運ぶといい、イエローレッグたちは一緒に行くことにする…。
面白くないとはいわないが、まだペキンパーらしさが全面に出てないので、中途半端な感じがしてしまうのは確かだ。
子供を殺されたキットが、行動を共にするうちに、徐々にイエローレッグの罪を赦していく過程が面白い。男だったら撃って終わりだろうけど、許容という女の強さを見せる。
ラスト、イエローレッグの復讐相手の男が、完全に狂ってしまうのはペキンパーらしいかも。
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