成人の日

遠い成人の日の思ひ出…。

成人の日は、もう40年以上も前のことだが、予備校通いの浪人生で世田谷・祖師ヶ谷大蔵にあった四畳半の下宿にいた。

区から成人式の案内やお祝いの品としてアルバムが届いたが、もちろん式には行かずに部屋で勉強するでもなくウダウダやってて、アルバムも使わずにほどなくして捨てた。

浪人してた約２年間は引きこもりに近く(予備校に行ってたのは最初の２ヶ月くらいで、ケンカして行かなくなった)、銭湯にも1週間に1回くらいの頻度で行き、食料を買うために外に出るくらいになって、ほとんど人とも喋らなかった。たまに深夜喫茶に行って朝までインベーダーゲームをやってたこともあった。

いろいろと聴き出した音楽(ロック、パンク、NW、オルタナ)や古本屋で買う文庫本を読むことが救いだったけど、完全におかしくなってた。ずっと押し黙っていたため、声が出づらくなったのを覚えてる。

なんとか法政大学２部に入れたら、ある文学研究会に所属して、今度は、バイトの時以外は、新左翼(中核派)の巣窟であったサークル棟のある学生会館に入り浸っていた。半分はそこに住んでいた。先輩に誘われて、黒ヘル・白衣でデモをやったり、テロをやったり、顔を隠して三里塚や山谷等にも出かけて行った。

安全靴を履いて、黒いパンクの格好をして、髪を赤く染めて横を剃ってトロージャンモヒカンにしてた。洗濯糊で髪を立てて、学生会館で行われたギグに行って暴れてた。

懐かしいけど、決して良い思い出ではない。昔を思うと、俺は一体、何をして来たんだと腐ってしまう。しかし、こうした経験が今の自分を作っている訳だが…。