インド映画「きっと、うまくいく」
スゲ〜な、インド・エンタメ映画!
「きっと、うまくいく(3 Idiots)」(2009年、ラージクマール・ヒラーニ監督)。
インド産映画のエンタメはマジでハンパない。インド工科大学の寮を舞台にした喜怒哀楽、恋愛ありぃの青春劇。
多分、現在のインドの学歴偏重社会や勉強する意味、就職戦線など、教育問題に対する強烈な風刺にもなってるが(日本も似てる)、最後までエンタメで突っ走るパワーは素晴らしい。いつまでもカレー食ってるIT大国と思ったら大間違いだよ(笑)。←サベツ
入学したは良いものの、名門工科大学ICEを優秀な成績で卒業しないと、給料の高いエンジニアにはなれないということで、既に“落ちこぼれ”となってるファランとラージューの2人は、寮で、天才学生で自由人のランチョーと出会う。
3人は、いろいろと問題を起こしては学長の怒りを買って、卒業も危うい問題学生となるが…。
我々はなぜ工科大学に入ったのか、なぜ勉強するのかをちゃんと認識しろってことだよねー。
問題学生の頃から、卒業して10年経った現在まで、笑いと涙ありのハートウォーミングドラマだった。
勉強すること、それはトンデモなく好きであることなんだ。将来の安定のためになんかじゃない、今の自分が最もヤル気が出せるからこそ、長い難しい勉強も苦じゃなくなる。
インド映画らしく3時間近くと長いけど、歌と踊りのミュージカル・シーンも盛り込んで、笑いと涙が程良く交互に出て来て、退屈させずに楽しい。
ちょっと今のインドを表すアブナイギャグもあるが、そう、ただ、ただ、楽しい映画なのだ。
ラストシーンの風景はとてもキレイでステキだけど、インドのどこなんだろう?インドは世界で最も自殺が多い国と出て来るけどホント?
アートな映像表現というより、底抜けに明るいド直球なエンターテイメント・コメディで、本来なら映画は楽しいものであるべきかもしれない。そこにインド映画のエネルギーを感じた。