【フランス映画】「アメリ」
2001年のフランス映画「アメリ(Le Fabuleux Destin d'Amélie Poulain)」(ジャン=ピエール・ジュネ監督)。カルト映画が多いアルバトロス・フィルムの配給なんだね。
イヤー、久しぶりに“ステキ”な映画を観たなー。
知らない俺がイメージするフランスのオサレ〜なパリジャンたちの日常と恋。
演者たちは、それぞれ個性的だが、主人公・アメリの、ヘアスタイルからファッションはもとより、見据える大きなクリッとした眼がとても印象に残り、軽く頬を上げて白い歯を見せて微笑む様は、まさに俺のイメージするパリジャンのオサレな女の子。
木漏れ日差す石造りの家々や、部屋に絵画が掲げてあるアパルトマンが並ぶ原色のカワイイ風景。
朝、カフェでエスプレッソを飲みながら、本や新聞を開く。こんなところで生活したら、汚い片麻痺オヤジも、シブちんのちょいワルオヤジに変身だぜ…。
でも、それは外国人が見た表向き。移民など公の政治的問題もあれば、独り他人と関わりが持てずに空想・妄想に耽る病んだ人たちも全世界共通でいるのだ。
アメリが、いつも現実逃避で空想に耽るのも、一見病んでるが、結果、人を幸せにするからイイのだ。パリで今、何人がHでイッたかを妄想するなど、めっちゃユーモアあるし。作家になればイイのに。
映画のテーマが「幸せになる」だから、アメリが気になる男と出会い、いろいろと策を講じて右往左往、最終的には再会して結ばれるハッピーエンドの物語だけど、最初から最後まで、ウィットと(ブラック)ユーモアが満載の、キッチュでPOPなチャーミング・コメディだね。テンポの良い展開も飽きさせない。
「君がいないと、僕の心は愛の抜け殻」。いつの時代も性愛は人間の最大のテーマである。「愛のない女は太陽のない花、すぐに枯れるわ」。
当時、公開後、“アメリ”ストの女の子がいっぱい現れたくらいヒットしたという。
愛すべきステキな空想現実逃避映画だ。