【古典邦画】「飼育」

大島渚監督による、1961(昭和36)年の作品「飼育」。Amazonプライムにて。

大江健三郎の小説が原作だけど、こんなにつまらなかったかしら。

大島監督の映画は、俺には、まことに稚拙過ぎて絶対に合わないと思ってるけど、この作品も同じだった。独りよがりに思える、過剰な演出ばかりに目がいって、イライラしてシラけてしまう。また、あの世で野坂先生に殴られろってんだ(笑)。

終戦が近い夏、貧しい寒村の山に米軍機が墜落、生き残った搭乗者の黒人兵が村人たちによって捕獲される。村人たちは、役人が来るまで、黒人兵を納屋に閉じ込めて“飼育”することに…。

つまりは、閉鎖的な小さな共同体の中で、異質な者の存在によって、秩序が乱れるが、異質な者を“敵”とし、起こった問題をその敵のせいにして殺すことで、結局、共同体を守った話だな。村人と疎開者のイザコザも解決に向かう。

別に、狂気の如く過剰に描くのは良い。ただ、大島監督には一切の前衛センスが感じられない。←クソミソ。やはり今村昌平とは違う。


脳出血により右片麻痺の二級身体障害者となりました。なんでも書きます。よろしくお願いします。