【洋画】「チャールズ・マンソン」
TSUTAYAで投げ売りされてたDVD「チャールズ・マンソン(THE MANSON FAMILY)」(2003年・米、ジム・バンベッバー監督・脚本)。
実録サイコスリラー。前に、「ジェフリー・ダーマー」、「ジョン・(ウェイン)ゲイシー」など、コレら殺人鬼シリーズは観たと思うけど。
演者が、マンソン他、実際の人物になりきって、ドキュメンタリー風にインタビュー等に応えつつ話が進む展開で、興味がなかったり、マンソンのことを知らなきゃ面白くないかも。
ドラッグ及びセックス漬けのファミリーの共同生活から、狂気の、人種間戦争他、ヘルタースケルターのこと、マンソンにそそのかされて、ファミリーが凶悪殺人事件を引き起こすまで、そして、カウンターカルチャーとしての現在を描く。
惨殺されたのが、ハッキリとロマン・ポランスキーの奥さん、シャロン・テートって出て来ないのね。
スッポンポンのorgy(乱交)をはじめ、“まぐわい”のシーン、血糊満載の、何回もナイフで突き刺す殺人シーンをはじめ、ショッキングなエログロ映像がいっぱいでけっこう凄まじい。
いつの時代もそうだが、人間は、自分を取り囲む社会が、あまりにも過酷で理不尽なことが多いために、そこに現実ではない“物語”を必要とする。神や悪魔、予言予知、陰謀等によって、全てを説明するのだ。簡単だし楽だから。
それが宗教の始まりだと思うけど、歴史に揉まれて来た宗教ならまだしも、マンソンのような即席の荒唐無稽のハルマゲドン教義に、いとも簡単に惹かれてしまうのはなぜか?日本ではオウムがそうだが。
それは個人の問題というよりも、人間は即席で安易であっても、周りがどう言おうとも、自分の中で納得する教義だったら、何の躊躇もなく全てを受け入れる素地を持っているものだと考えた方が良いだろう。
オウムも選挙で大敗してから過激化して行った。マンソンも自分の作った曲が認められなくて、それから先鋭化して行った。