【映画】「告白」

2010年の邦画「告白」(中島哲也監督)。

湊かなえの同名ベストセラー小説の映画化だけど、俺がキライな材料が揃ってるイヤ〜な映画だった。観なきゃよかった。

思春期の、現代中学生が持つ狂気だけが容赦なく全面に出た、救いようのない展開で後味の悪さだけが残ったね。

まあ、一種の“恐るべき子供たち”には違いないけど、子供たちの狂気を育むものは、簡単に言えばネグレクト、親に構ってもらえなかったことなんだね。

中学生はヤンキー予備軍かアイドルを目指すような子、もしくはヲタクばっかだし、先生は距離を保って仕事としてこなす者やウザい熱血漢、元不良で、いかにも現代の中学校を象徴してるような感じ。ホントにこうなのかしらん。

演出も、ブルースクリーンだったり、スローになったり、繰り返しだったり、一方向からのカメラだったりと凝ってるけど、それがなんか思わせぶりで、俺には外して観えてマジ腹が立つ。

中学生に自分の幼い娘を殺された女性教師がネチネチと復讐する話で、最後は中学生の狂気を作った原因の母親を“爆殺”して復讐を遂げる。

松たか子の、冒頭の平然とした丁寧な告白と、ラストの生徒の髪をわしづかみにして「あなたの更生はこれから始まるの」と鬼の形相で迫るシーンがゾゾッとするけどさ。