【洋画】「テオレマ」
謎の死を遂げたピエル・パオロ・パゾリーニ監督の作品「テオレマ(Teorema)」(1968年、イタリア)。タイトルは“定理・定式”の意。Amazonプライムにて。
小難しいアヴァンギャルドってわけぢゃないが、ある青年がキッカケとなって、ブルジョワ一家が崩壊していく様を描いた不思議な作品。ヴィスコンティみたい。
大邸宅に住む夫、妻、娘、息子、そして家政婦の一家。
そこに1人の青年(テレンス・スタンプ)が現れて居座り、一家と彼との共同生活が始まる。
一家全員、彼の不思議な魅力の虜となる。
が、ある日突然、彼は「出て行く」と言って、一家の前から姿を消す。
残った一家は、それぞれ奇妙な行動に走り、一家は崩壊していく…。
青年が去った後…、
妻は青年に似た若い男の身体を求めて、売春婦のように町を彷徨い、娘は悲しみの果てに、目は開いてるが身体が動かない昏睡状態となり、息子は部屋で絵を描き始め、狂った作品を量産、夫は人の多い駅でいきなり裸になって、その後、山に行って叫ぶ。家政婦は地元に帰り、宙に浮いて神の使いとなって埋められる。
なんなんだ、このイミフは?ってなもんだが、青年に恋した後は、それぞれ、墜ちる者あり、狂う者あり、神となる者ありで、一家にとっては“定理”だったブルジョワ階級というものが一気に崩れてしまうという、これまた“定理”を描いたのだろうか。
そういや、唯一、労働者階級であった家政婦は、奇跡のごとく、宙に浮いて皆を見下ろし、神のような崇高な存在となるのも、人間と宗教の関わりを示唆しているのか?
人間は、何がキッカケでどうなるのかわからないという存在の意義を問いかけたのか?
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