たまごかけご飯
このシーンで「塩」に少しひっかかった…卵かけご飯は僕にとっては「醤油」がスタンダードである。主人公の波多はたまごかけご飯を喰らう前に卵粥を食べている、昭和の頃は御膳の上には醤油差し、ソース、食卓塩が三種の神器の様に並んでいたが、今時はテーブルの上には調味料の指定席は無い。
妻が卵粥の微調整用に置いていてくれた「食卓塩」を卵かけご飯に流用したのかと思ったが、いや待てよ…波多家は卵かけご飯は「塩」と言う可能性も゙あるのでは…とも考えたのである。
「玉子料理における調味料問題」と言うのは昔から巷でよく論議される問題の一つでもあり、特に玉子焼き、目玉焼きはもう、あきあきされてしまった問題でもある。
「玉子焼き」に何をかけるかは
醤油、ソース、ケチャップ、マヨネーズ、そして、此等の調味料のミックスが考えられる、そして当然何もかけない選択肢も有る。
そもそも、「玉子焼き」を焼くときに何を入れるか…と言う話題も゙当然ある。
「塩」「砂糖」「醤油」「出汁」等だ。「目玉焼き」に関しては世界的にも議論される、「サニーサイドアップ(Sunny side up)問題」がある、サニーサイドアップの反対の両面焼きは何ていうのかど忘れしたのでしらべてみると…
・「Over-easy egg」
・「Sunny side down」
・「Over-hard egg」
と何種類もある、世界中の人々が目玉焼きにこだわりを持っている現れだろうか…
話を日本に戻そう
「目玉焼き」に何をかけるか問題だ…
コレも大まかに、醤油派、ソース派と分かれそしてマヨネーズ派、ケチャップ派がいる事は想像に容易く、しかし近年、塩へのこだわりを持っ人々も台頭している事を考えると「塩派閥」が自然発生的に増殖している事も想像できる。
醤油へのこだわり、ソースへのこだわり、はたまたケチャップ、マヨネーズはキューピーか味の素か、それともケンコーなのかと、問題はどんどん膨らんでいく中、塩も、粗塩、それも海塩、藻塩なのか…岩塩、ピンクソルトが云々をいい出したら、面白いけどきりが無い。
此処で波多が選んだのは「食卓塩」なのだ! それも「水色のキャップ」では無く「赤いキャップ」のやつだ!
昨日の登山で死にかけて、そして満身創痍の波多は少し「山屋」になった…以前の波多なら「卵かけご飯は、黄身と白身を先ずわけて、別々によくかき混ぜます…そしてよくかき混ぜた白身の中へアッアッの炊きたてご飯を投入、そしてまたよくかき混ぜでから黄身を投入、そしてヒマラヤピンクソルトをゴシゴシ摩り下ろし…」
としてたかも知れない…
しかし…少し山屋になった波多には無造作にふりかける「赤いキャップの食卓塩」が似合う男になったんだろうな…
と勝手な想像をする。
そして、我が家には水色のも赤いのも食卓塩は無い、伊豆大島産の『海の精』と言う壺焼塩と伯方の塩があるだけだ。
波多に見習って赤いキャップの塩(注、作品の中で波多が食卓塩を使っているとは、当然の事だが何処にも書いていない)と行きたいところだが、「海の精」で我慢する、コレが想像以上に美味かった、卵かけご飯に何をかけるか?(醤油数種類、麺つゆ数種類、ごま油、白だし、ふりかけ、佃煮等)で色々試してきた僕だが、塩を見くびっていた…
此れなら卵かけご飯は「塩」がデフォルト定番だと云うご家庭があるのでは…と思う、今日此の頃出会った。
(台風は過ぎ去ったようだ…)
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