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手軽に実現する会話AI作成ガイド:②指示文でAIの性格をカスタマイズしよう!

このシリーズでは、スキルを必要とせず、誰もが無料で会話AIを作成できる方法をご紹介しています。

前回の記事では「幼稚園児向けの質問に答えるAIキャラクター」のベースとなるチャットボットの作成を行いました。

作ったAIと会話してみると、実際の使用において改善の余地があることが分かりました。そこで、今回は以下をゴールに進めていきます。

「指示文を修正して、AIの性格を理想に近づける」

前回と同様、スキル不要で手軽にできるので、ぜひ一緒に試しながら進めてみてください!

※本記事は、会話型AI構築プラットフォームmiiboを開発する株式会社miiboの提供です。

AIの性格を理想に近付ける方法

「どうして空は青いの?」に対する回答を振り返ってみましょう。

しかし、このAIを使う対象は幼稚園生です。その視点から以下の点が気になります。

  • 難しい単語や表現が使われている

  • 文章が長い

  • 疑問を褒めてほしい

  • 漢字ではなくひらがなにしたい ※基本は音声でのやり取りを想定

では、指示文を修正してAIの性格を理想に近づけていきましょう!

こちらは左側にある機能一覧です。今回の目的は会話を意図通りに近づけることなので、「会話の設定」をクリックします。

左側メニューにある機能一覧(一部)

一番上にある「AIの応答をカスタマイズ」をクリックします。

会話の設定画面(一部)

少し下に行くと、チャットボット作成時に設定した指示文(プロンプト)が出てくるので、こちらを編集していきましょう!

修正前の指示文

実はAIへの指示文(プロンプト)はスキルが必要と言われており、その難しさから「プロンプトエンジニア」のような職業が生まれているほどです。

しかしmiiboではテンプレートを少しいじれば上手く動くように検証しているため、こちらを参考に変えていこうと思います!

以下は、指示文(プロンプト)編集のコツと、それを活用して修正した指示文の例です。
指示文は何回でも変更できるので、まずは思うように修正してみてください!

指示文(プロンプト)編集のコツ

1. 「行動ルール」「制約条件」に気を配る
・行動ルール: 望ましい振る舞いや性格を設定
・制約条件: 守ってほしいルールを明確にする
2. 具体的な表現を使う
・曖昧な言葉を避ける(例:幼稚園生 → 3~6歳の子供)
曖昧な場合、「口調の例」を活用して具体的にする
(例:親切で思いやりが強い→口調の例として「私はみんなの助けになれたら嬉しいです」を補足として記載)
3. 絶対に守ってほしいルールは念押しする
不安なルールを強調し、遵守を念押しする
・必要なら脅しを入れることも有効(例:「そうしないと泣き出します」)

代表の功刀から教わった編集のコツ
コツを活用して修正した指示文

「変更を保存」ボタンをクリックして変更を確定させます。

それではテストしてみましょう!どうなるかドキドキしますね・・
同じく「どうして空は青いの?」と聞いてみました。

見てみると、文章は3文以内ではないですが短くなっており、単語も比較的簡単になっていそうです!
しかし、まだ散乱が出てきていたり、褒めるが出てきていなかったり、何よりひらがなになっていないですね、、

ここで、指示文が上手く効いているか確認するために、テストを繰り返すことは避けましょう!

ではどうするか?
GPT-4を信じて修正を進めつつ、最終的なテストにおいて調整することをおすすめします!

前回の記事で触れた通り、この記事では無料トライアルを最大限活用いただくためにGPT-3.5 Turboを使っています。
しかし、GPT-4はかなり精度が上がるため、同じ指示文でも意図通りに動いてくれることがあります。

うーん、本当かな・・?と不安に思われた方に向けて、
参考として全く同じ指示文のままモデルをGPT-4に切り替えて質問した結果がこちらです!

GPT-4に切り替えた時の回答(指示文も質問も全く同じです)

いかがでしょうか?全てひらがなになっていて3文以内、散乱という言葉もなくなっていますね!(「ちらんで」という日本語が気になりますが・・)

このくらいモデルによって回答は変わるので、ここでせっかくの会話回数を無駄に消費せず先に進んでみてください!

また、指示文を1行変えるごとにテストを繰り返すことも避けましょう。
AIの生成は確率に基づいており同じ指示文でも毎回異なる回答が得られるので、テストで回数を多く消費してしまいます。

まずはGPT-4を信じて思うように直しながら進んでみる。
最後にGPT-4に切り替えた時にそれでも上手くいかなかったら工夫する。

というイメージで進めることをおすすめします!

次回に向けて

この記事では、指示文を修正してAIの性格を理想に近づける手順をご紹介しました。
次回は、独自のデータを学習させ、特定の質問に対して適切に回答させる方法について詳しく見ていきます。

スキル不要で簡単にできるので、ぜひ試してみてください!最後までお読みいただきありがとうございました!

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