アクセルにも、ブレーキにもなる思い込み(1) 『知ってるつもりーー無知の科学』
“物事を鵜呑みにせず批判的に考えなさい”,“虚心坦懐でありなさい”とは師によく言われるものだが,言われた通り自らの思い込みに囚われずにいることができるのだろうか.
自分の修士論文の冒頭を久々に見ると、なんとまた恥ずかしげもなく偉そうに語っているものである。
大学院時代に研究していた「思い込み」そして「バイアス」の話。去年翻訳が出た『知ってるつもりーー無知の科学』では、「知っている」と錯覚してしまう人間の不思議な力について認知科学の実験結果に基づいて新しい「知識観」を提供す