【先週の不満ビッグデータ】(~2024/1/21)①1月なのにもう花粉!?、②強風の恐怖
こんにちは。Insight Tech CEO 伊藤です。「声が届く世の中を創る」の実現に向けて不満買取センターを運営しています。
このnoteでの連載として「先週の不満ビッグデータ」をお届けしています。
この企画は毎週月曜~木曜日に放送されているJ-WAVE TOKYO MORINING RADIOの毎週水曜日のコーナー「データから導く<Better Life>」と連動しております。毎週ナビゲータの別所哲也さんに先週の生活者不満からみえる「Better Life」をお届け頂いています。是非ラジオもお聴きください。
先週の生活者不満(~2024/1/21)
Insight Techが運営する不満買取センターに寄せられる不満の声。注目するのは「前の週と比較して増加が目立ったキーワード」です。そのキーワードの出現件数を反映したワードクラウド(下図)をみると「先週はこんな不満が目立ったみたい」という理解ができます。
先週は自民党内の派閥における政治資金問題の再発防止策が検討される中で岸田首相より岸田派の解散に関わる発言がなされたのを受け、これに関する多くの意見が寄せられました。
政治の信頼回復に向けた対応には期待するものの、派閥の解散をもって議論がストップしてしまわないかが疑問、との不満・不安が多く寄せられました。
また、コンビニチェーン大手のファミリーマートにおいてスプーン等が有料化されるとの発表がされたことを受け、「環境保護に向けた対応として本当に有効なのか」「単なる値上げでは」などの意見が寄せられました。
そのようななか、今週は①「花粉」、②「強風」に注目します。これらのワードは先週増加が目立ちました。早速どんな不満だったのか見ていきましょう。
①1月なのにもう花粉!?
先週は「花粉」に関する不満が増加しました。気象庁によれば、スギ花粉は2月上旬には飛散開始となる見込み、とのことですが、どうやら花粉症の皆さんが症状を発症するほどには花粉が飛び始めているようです。
生活者からは、「目の周りが痒い」「鼻のムズムズが始まっている」といった症状を訴える声が多く寄せられています。「春はマツエクができない」と外出する上で日常生活に支障が出ている様子もうかがえます。
また、花粉症とうまく付き合うための対応として「花粉症休暇を取得させてほしい」「換気扇から外気が入ってこないようにしてほしい」などの要望・提案も寄せられました。
花粉症対策にはまだまだ対応の余地が残っていることが分かります。まはやアレルギー対策を社会課題として捉えていく必要があるレベルなのかもしれません。
そのようななか、共通点のある花粉症不満のまとまりが見えてきました。「目の周りが痒いけど花粉症なの?」「わざわざ病院へ行って確認しないとだめ?」といった不満や「花粉がどれくらい飛んでいるかリアルタイムに知りたい」と言った不満。いわば、花粉症に関する「可視化」ニーズです。
「花粉症かどうかを判定する」「今の花粉飛散量を計測する」という【可視化】はテクノロジーが得意とする領域と言えます。センサー技術等を活用し、花粉症対策を最適化するようなテクノロジードリブンでのイノベーションが期待されています。なかなか治療することが難しい症状だからこそ、最適に「備える」・「対処する」ことへの期待が集まっていると言えそうです。
②強風の恐怖
先週は線を伴う低気圧などの影響で列島各地が強風に見舞われました。この「強風」にまつわる不満も多く寄せられました。先週は「花粉」「強風」など自然気象に関わる不満が目立った一週間と言えそうです。
「強風」に関しては、「音が出ることで眠れない」「砂が飛んでくる」「洗濯物が飛ばされる」などの「風による影響」を受けたシーンが具体的に記された不満が寄せられました。
複数の生活者から寄せられた「強風」不満のうち、まとまった意見として挙げられたのが「強風時の車のドアの開閉」にまつわる不満です。
「強風の時に車のドアを開けようとすると勢いよく開いてしまい危ない」という意見です。確かに、と思う意見で「隣の車にぶつけてしまいそう」とその影響の大きさと相まって「強いペイン」となっています。
例えば、自動車側で風の強さを観測し、強風時はアラートを出すあるいはドアの開閉を機械的にアシストする、などの機能が期待されているといえます。
「強風」により日常生活が影響を受けることはさほど多くありませんが、だからこそ、不安や不便に感じることが多く、そこには改善の余地、イノベーションの種が隠れていると言えそうです。
解像度高く、ペインが発生するシーンを捉え、きめ細かく対応してくことが生活者の安心につながります。
今週ピックアップした「花粉」や「強風」のように、天候や自然条件などに伴うペインは原因をコントロールすることが難しいため、「備える」「対処する」ことがビジネス的な価値を生み出す可能性があると言えます。
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Insight Tech 伊藤
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