ただがむしゃらに
日向坂46四期生,武道館ライブに行ってきた。
もともと行かない予定だった。
仕事が鬼のように立て込んでいたからだ。ちなみに今も立て込んでいる、(これも現実逃避しながら書いている。
ライブ3日前、急に抑えられていた28日、ライブ中日の予定が飛んだ。
すでに四期生ライブは諦めていたので飛びつくようにリセールに向かったわけではない。
空いた1日、どっか行くか
なんて考えながらふと開いたTwitter、四期生ライブのことを思い出した。
どうせチケット売り切れてるしな
そう思ったが、気づいたらリセールの申し込みをしていた。
僕は四期生にはイッキさんからサンキさんまでとは別の目線を向けている。
理由は単純、ひらがなからの文脈を持っていないからだ。
先に断っておくが別に批判しているわけではない。
「外から見た日向坂のような娘たち」(意訳)
そのように四期生をおすし(だったかな?)は評した。
彼女達は日向坂でありながらこれまでの日向坂ではなく、この変えられない本質とファンが日向坂メンバーに求めていくもの(本当はそんなものに媚びる必要もないのだが)との間で難しい立ち回りが必要だろうなあと思っている。
だから四期生には自分たちの世間の中での上手い位置付けを確立して欲しく、それはこれまでの日向坂に馴染んでいくことではないのだろうと、同時にどこか冷めた視点も持っていた。
だからこそ、四期生のことは精一杯応援しつつも熱狂的ではない、落ち着いた応援をしてきた。
繰り返しになるがこれは四期生批判ではない。
坂道シリーズは大学部活動によく似てる。
決まった年数はないものの必ずやってくる卒業という区切りでグループから離れる。
そして新しい風が入ってくる。
それを繰り返すうちにオリジナルメンバーは全員グループを去り、箱の名前だけが残ってその後も続いていくのだ。
大学部活動も同じように4年で循環する。そして少し調べて貰えばわかるが、大学部活動は成績だけでなくシステムから雰囲気まで絶え間なく変化を続ける。
これが理由で大学スポーツで特定のチームが勝ち続けることは難しい。
しかし、循環のない集団が成績を残し続けることは難しい。新しい刺激がなければ緩やかに穏やかに、しかし確実に衰退していく。これは歴史を見ても文献を見ても明らかだ。
こんなことを考えてるからこそ、四期生にはある種日向坂らしくなさを期待しており、もしそれが自分の肌と合わなかった時は静かに身を引こうと思っていた。
だから予定が空いてもすぐにリセールや配信に飛び付かなかったのかもしれない。
さらに僕は踏襲したものはオリジナルを超えることはできないと思っている。
それもあってひらがな武道館をなぞったような今回のライブを手放しに受け入れられなかったのかもしれない。
運よくチケットが取れた。
2階スタンド、別に神席でもないが、昨年12月永遠の推しの卒セレに立ち会えなかった悔しさからチャンスがあるなら何事も必ず掴もうといった思いと、推し続けていくにしてもそうじゃないとしても自分の目で確かめてからにしようといった思いから参戦に迷いはなかった。
当日、オバチャでブチ上がり『どうして雨だと言ったんだろう?』からパフォーマンスが始まった。
そこからの時間は一瞬だった。
一瞬で鷲掴みにされた心は最後まで離されなかった。
僕の目には誰かが言うようなひらがな武道館の再演ではなかった。
ちゃんと四期生ライブ@日本武道館だった。
各々の個性に合わせたパフォーマンスを、ステージを客席が包み込むようなあの唯一無二の空間でやり切っていた。
表情とダンスはコントロールというより憑依、楽曲と演出への高い解像度がなければできないような芸当だ。
トークもキャラが立ってて気持ちよかった。
そして僕はもう一つ嬉しかったことがある。
そうやって彼女達が彼女達自身で生み出した哲学の中に日向坂の、これまで先輩が築いてきた哲学と同じものがあった。
言ってなかったが集団には変化することと同時にもう一つ大事なことがある。
それは哲学の継承だ。
箱のアイデンティティを継承することと言えるかもしれない。
これは難しい。なぜなら新しい世代が自発的に持つようになっていかなければならないからだ。押し付けられた価値観なんて仮初だ。すぐに剥がれる。身を切ってもがき苦しんだ末の哲学が先代と重ならないと箱のアイデンティティは継承されない。
彼女達が本気で考え、出した答えをあの日見た時、僕は以前先輩達が出した答えと同じものを肌で感じ取った。
彼女達は自分たちらしさを追求していく過程で、先輩達と同じ哲学を持った。
同じ哲学の上で、先輩達にはない彼女達らしさを見せてくれた。
僕は嬉しかった。
ああ、僕の好きな日向坂は、僕の好きな日向坂のまま、新しい日向坂になっていくんだ。
すぐ電車には乗らずに帰りはちょっと歩いた。もうしばらくこの気持ちを味わいたいと思った。
p.s. タイトルはそのまま『ただがむしゃらに』から、
ライブでの披露はもうなかなか厳しいのかなあ、すごく好きな曲だしまた聴きたい
このnoteのタイトルには迷わなかったです。
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