映画「侍タイムスリッパー」

最初は公開規模が小さかったのに、評判が評判を呼んで、公開規模がグングン拡大中、という記事を見つけ、気にはしていた。

で、また評判が耳に入る機会があり、公開館を調べたら、通勤経路の途中のターミナル駅の映画館で、金曜日からスタートしてた。
で、見てきた。

一言で言えば、面白かったけど、そんなに騒ぐほどじゃなかった、って感じ。予備知識なしで見たら85点、ハードル上げて見たから78点、ってな感じ。

やりたいことは分かるし、いわゆる「伏線回収」もちゃんとしてる。ラストのラストに"アレ"がやってきて、タイトルどーーんっ!も綺麗。

不満を言えば、長い。長いのとテンポ悪いトコがあるのと。メッセージからすれば、もっと短くできて、2時間切るくらいの本編でイケたハズ。それでいて、エッセンスは残せたハズ。

あとは、ヒロインポジションの役者さんが、ちょっと下手に感じた。あの人が「タイムスリッパー」の気持ちと観客の気持ちをちゃんと同じにできる力量の持ち主だったら、…と個人的には感じました。



(以下、ネタバレします)



タイトルのとおり、侍がタイムスリップするお話。

タイムスリップとか、異世界転生とか、そのテの作品が多すぎて、食傷気味ではあって、じゃあタイムスリップしてどうする、お手並み拝見、ってな気持ちだったんです。

タイムスリップして、さてどうする、の派生は色々あるけど、今作は、侍の経験を活かして時代劇の役者(斬られ役)になっていく。その前のバタバタはこのテの作品らしいけど、ここから今作独自の、って展開になった印象。

時代劇とはいえ、「斬る」「斬られる」疑似体験で侍ゴコロがくすぐられていく。そして、もう一人のタイムスリッパーに出会って、"真剣" が増していく。ここで、タイムスリップのルールが骨格を成す。今思えば、これが3人目のタイムスリッパーの伏線も張られてた。

侍の「魂」みたいなトコを現代にクロスオーバーさせて、今、どうするべきか、というステージまで持って行く。そこがヒットの要因でしょうな。


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