ロシア・コンサート襲撃事件から見えてきたヌーランド解任の真相
モスクワのコンサートを武装集団が襲撃したニュースに私は一応公の定説とされる「第一次世界大戦のきっかけ」を思い出した。
そう、1914年にオーストリア皇太子夫妻が暗殺された「サラエボ事件」だ。
私は今回のモスクワのコンサート襲撃が事実上、第三次世界大戦の引き金になると予想している。
ということで今回、2024年3月のモスクワでのコンサート襲撃をファクトから俯瞰してみた。
日本の報道では「ISISが犯行声明を早々と出した」とされているが、
ということなのでここからはISISではなく主語をISIS-Kもしくは、ISILと書いていく。
ISIS-Kについてわかっていることはモスクワ襲撃の動機についてである。
このグループは、ISILの最も活発な関連組織のひとつであり、かつてアフガニスタン、イラン、パキスタン、トルクメニスタンの地域を包括していたこの地域の古代のカリフからその称号をとっている。
つまり、ISILのアフガニスタン支部にあたる。
このグループは2014年後半にアフガニスタン東部から出現し、パキスタンのタリバンの離脱した戦闘員と、ISILの指導者に忠誠を誓った地元の戦闘員で構成されていた。
それ以来、このグループは残忍な行為で恐るべき評判で知られることになった。
軍事アナリストで元トルコ軍大佐アスランは、ISILのアフガニスタン支部は「過激でタフな方法論で知られている」と語っっている。
この先について、「settimananews」によると、
さらにこう続けている。
今春、ロシアはウクライナの防衛網を突破するため、夏の攻勢に向けて10万人以上の兵力を集めている。
軍需産業の生産は過去2年間で増加し、モスクワは長期化する消耗戦への備えを強めている。
今回の攻撃が紛争における些細な目くらましに終わるのか、それともテロリストの脅威がロシア本国の重要な問題になるのかは不明だが、治安維持の失敗は、ロシアにおける戦争疲労の表れであることは確実だ。
昨年6月、傭兵グループ「ワグネル」のリーダー、エフゲニー・プリゴジンが反旗を翻し、プーチンの戦争遂行に抗議して部隊をモスクワに進軍させた。
戦闘が始まった最初の1年間、プリゴジンは戦略をめぐって将軍たちと頻繁に論争を繰り広げ、軍を警戒態勢に保つのに役立った。
しかし、今回の事件は、この2年間でロシア情報機関の3度目の大失敗である。
最初の失敗は、プーチンが2、3週間で勝てると信じていた開戦時だった。
二度目は昨年、プリゴジンの反乱を見抜けず、阻止できなかったことだ。
これは、米国がプーチンに警告していた。
ご存知のように元KGBのプーチンは情報通であり、こうした失敗は彼の能力に影を落としている。
ISILのアフガニスタンでのメンバーは2018年頃をピークに減少していると言われている。
その戦闘員は依然としてアフガニスタンにおけるタリバンの権威にとって最大の脅威となっている。
戦闘員は少なくとも175人の民間人を死亡させ、13人の米兵を殺害し、多数の負傷者を出した2021年のカブール空港外での攻撃を発表している。
ISILの関連組織は、2020年5月にカブールの産科病棟を襲撃し、女性や幼児を含む24人が死亡した事件の犯人とされたこともあり、同年11月にはカブール大学を襲撃し、少なくとも22人の教師と学生を殺害した。
2022年9月、同グループはカブールのロシア大使館で起きた致命的な自爆テロの責任を取った。
昨年イランは、シラーズ南部の主要な祠堂であるシャー・チェラーグが2度にわたって襲撃され、少なくとも14人が死亡、40人以上が負傷したと同グループを非難した。
米国は、今年1月にイラン南東部の都市ケルマンで100人近くが死亡する自爆テロが発生する前に、ISKPが攻撃準備を進めていることを確認する通信を傍受したと主張した。
ISKPは、ケルマンの攻撃の責任を主張している。
なぜISILはロシアを攻撃するのか?
国防と安全保障のアナリストによれば、ISILはロシアをターゲットにプロパガンダを行ってきたという。
「マイダンクーデター」を指揮した、ビクトリア・ヌーランド
ここで現地に乗り込んでまでしてウクライナ親露政権を転覆させた「マイダン革命」、いや「マイダンクーデター」を指揮した、ビクトリア・ヌーランド国務次官(政治担当)のこれまでを振り返ってみる。
彼女は、ウクライナへの熱烈な支持とタカ派的な反ロシア的見解で知られていたが、先日辞任した。
しかし、このニュースを発表したブリンケン国務長官は、
ヌーランドを
「世界外交をわが米国の外交政策の中心に戻し、わが国と世界にとって極めて重要な時期に世界的リーダーシップを活性化させた功績」と称えた。
また、ブリンケンは声明でこうも述べていた。
「トーリア(ヌーランドの愛称)を真に卓越した存在にしているのは、彼女が最も信じるもの、すなわち自由、民主主義、人権、そしてそれらの価値を世界に鼓舞し促進するアメリカの不朽の能力のために戦うことへの激しい情熱である」
ヌーランドは国務省に30年以上勤務し、6人の大統領と10人の国務長官の下でさまざまなポストに就いた。
キャリアの初期には、モスクワのアメリカ大使館に勤務し、モンゴルで最初のアメリカ大使館開設に貢献した。
2003年から2005年まで副大統領の国家安全保障顧問を務め、その後NATO大使を務めた。
2021年にバイデン大統領の下で政務次官に就任する前は、欧州・ユーラシア担当の国務次官補だった。
ヌーランドが最もよく知られているのは、2014年、駐ウクライナ米大使との通話中に「EUなんてクソくらえ」と発言した記録がリークされ、世界的なメディアの注目を集めた事件だ。
ロシアに対する強い見解とウクライナへの支援は、彼女のその後のキャリアを決定づけた。キーウの親ロシア派大統領の失脚後、モスクワがクリミア半島を不法に併合した際、彼女は紛争で中心的な役割を果たした。
しかし、ヌーランドはあまりにも過激なタカ派的ロシア観から、アメリカの右派からもターゲットにされていたのだ。
「Fから始まる言葉」をEUに浴びせた彼女の発言は、ロシア国内でも厳しい非難を浴び、昨年はクリミアの非武装化を求める彼女の発言をクレムリンは非難した。
それでもブリンケンは、バイデンとともにヌーランドに感謝していると述べた。
「彼女は常にアメリカの外交官のために立ち上がり、投資している。彼女は最も暗い瞬間に光を見つけ、最も必要なときに笑わせてくれ、常にあなたの背中を押してくれる。彼女の努力は、私たちのミッションに不可欠なものだ。
彼女の努力は、プーチンの全面的なウクライナ侵攻に立ち向かい、ウクライナの生存を保証するために世界的な連合を結成し、プーチンの戦略的失敗を保証するために世界的な連合を結成し、ウクライナが自らの足で力強く立ち上がることができる日に向けて努力するのを助けるために不可欠であった」と。
実は、ロシアは約1週間前、「特別軍事作戦」という名目の発表を行っていた。
プーチンの目的は、2013年にウクライナの民主主義を発展させるために50億ドルを投資し、2014年に選挙で選ばれた大統領を排除する暴力的なクーデターを引き起こしたヌーランド、すなわちウクライナに対するアメリカの力を断ち切ることだった。が、
実は2014年当時、ロシアはアメリカが軍事化を進めるウクライナに干渉するほど軍事力がなかった。
そしてウクライナ軍の大部分は、ロシアが募集した地域に駐留していたという利点があった。
キーウの粛清された議会が、憲法に反してウクライナ語のみを公用語とすると宣言した際、唯一のスイス人将校として2012年から2917年までNATOに勤務したスイス人のボード大佐によると、ウクライナ軍の非常に多くの部分が憲法に反してウクライナ語のみを公用語にしたという。
同様に、同大佐によれば、ドンバスのウクライナ軍はクーデター政権への抵抗を支援した。
ロシアは、ウクライナとグルジアのNATO加盟は受け入れられないと主張してきた。
ウクライナの中立性を確保するはずだったミンスク合意は履行されず、アメリカはウクライナのNATO加盟の準備に入った。
ウクライナのロシアへのテロ行為は、ロシア政府を支持するロシア人をさらに多く説得したことを除けば、大きな影響はなかった。
なぜかオバマがイギリスを突然訪問、内密会議
もうここまで読み進めた読者の皆様は、このタイトルだけで裏側の筋書きが読めてきただろう。
このオバマの謎のイギリス訪問は全くの秘密で記者の「ガザについて議論したのですか?」の問いかけにも、オバマは笑顔の回答しかしていない。
そして、オバマは現在もワシントンDCに住んでいる。
80歳を超え、世界中から「ボケているのではないか?」と言われるバイデンの代わりとして、実質的にアメリカを動かしているのはオバマである。
つまり、今回のモスクワ・コンサート銃撃事件の真相は、
トランプの「ISISを作ったのはオバマだ!」の有名なセリフ同様である。
以下、時系列順にファクトから今回のモスクワ・コンサートテロ事件の流れと真相、それを元にした予測を書いてみよう。これは普通に表に出ている報道情報だけを羅列している。それだけで事件の真相が見えてくる。
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