大正モダンな 黒浜のママ
どうも。
谷林(たにばやし)の婆さんの庭が、大変危険な場所である事を知らなかった むらさき納言です 🙂
わが家の右隣りが
原木(はらき)商店。
そして左隣りには、通称黒浜(くろはま)のママと呼ばれ、ご近所の皆さん方に、いちもく置かれていた
大正生まれのご婦人がいた。
黒浜のママは昔、飲み屋を経営していたらしく、いつもオシャレで粋な着物姿。
色白で恰幅が良く、ビジュアルから思い出してみると、マツコ・デラックスにそっくりな女性であった 🤔
黒浜のママは着物の腰に前掛けをしていて、ポポちゃんメルちゃんのような幼児的な人形をいつも抱っこしながら、その辺をブラブラ散歩していたのだ。
今だったら間違いなく、危ない年寄りが居ると、通報されている事だろう 😅
黒浜のママは一人暮らしで、家の中にはポポメル的人形が、確か5体は居たと記憶している。
私は近所の三つ年上の遊び友達、ふみえちゃんに連れられ、黒浜宅に何度か遊びに行っていた。
誰でも招き入れてくれる、オープンな黒浜のママ。
意外にファンも多かったようだ。
家の中には、木材で手作りした人形用のベッドがいくつか置いてあり、
そこに寝かされている人形、ベビー用の椅子に座っている人形、ソファ
の上でくつろいでいる様子の人形など、人形祭りの様相を呈していた。
黒浜のママは、私とふみえちゃんに
オヤツのかっぱえびせんを小皿によそってくれて、座っている人形達にも同様に、えびせん入りの小皿を与えていた。
夏になると、黒浜宅の裏庭に幕が張られ、その中にそれはそれは大きなタライを置き、夕方になると人形達と黒浜のママは、行水をおっぱじめるのです…
冬になると、人形達は一体ごとに交替で、玄関前にマフラーをして立っていた。
そう…まるで不二家のペコちゃんのように。
いや、後に不二家が真似したんだろうと密かに思い続けている私。。
そんなヤバい匂いがする黒浜のママであった。
しかしその家に、朝な夕なと足繁く
通っている男性がいたのだ…
この続きは 次回に致します…