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ふるさとはスナックありて思うもの




どうも。
インスタントラーメンと
学校給食がメイン栄養だった
むらさき納言です 😆


小学生も2年目になり、なんとか 
タラタラと通学していた。
そんな頃、通学途中に気になる場所があったのだ。

寿司善 (すしよし) という名の、その区域内では有名な寿司屋があった。
その寿司屋の裏手の方にちょっとした呑み屋街があって、これまた気になるネーミングのお店があったのだ。

 『 スナック花嫁修行』

ご丁寧に子供でも読めるように、小さく「はなよめしゅぎょう」とかながふってあった。
私はこのスナックにすごく興味を持ってしまい

「いったいスナックの中は、どのような 状態になっているのだろう」

遠目からスナックのドアが開き、中を垣間見る事は出来ないだろうかと 
常に考えあぐねていた。 
頭の中はその事でいっぱいになって
かなり入れあげてしまっていた。
(入れあげると言う意味が違うが。。)

ある日『花嫁修行』のドアが開いていて、遠くから観察したところ、カウンターと妖しいオレンジの灯りだけを確認する事が出来たのだった。
しかし、学童帰りの夕方だったので
まだ中に客が居る様子は無かった…
 
「花嫁姿の女性は見当たらない…」

やはり客が現れる夜に行かねば、スナックの正体は解明出来ないと思い知ったのだが、そこはそれ、子供が夜に呑み屋街をうろつくワケには
いかなかった。。

そうしてスナック『花嫁修行』の内部は謎のままになったのだが、意外にもこの店の息は長く、私が成人になってもまだ看板が掲げられていたのである。

その頃には町内でこの店の認知度も高く、年頃になると就職先が決まらなかったら

「『花嫁修行』で働くわ😆」

と、小娘達がジョークをとばすくらい、メジャーなスナックになっていた。

しかし、どう考えてもこの呑み屋街は高齢男性が中心の客層であり、現在であれば違和感無く行けるのだが、若い頃は避けて歩きたい場所に
なってしまっていた…
そうして気がついた時には、このスナックの看板も無くなり、わが町は どんどん寂れてしまったのだ…

スナックの経営者は、どんな人だったのかは知らないが、一度でいいから  

「ずっとファンでした😊」

そう告白して、店にお金を落とせば良かったと後悔をする私🥲

今となっては『寿司善』も無くなり
呑み屋街も消滅してしまった…
 
もう実家も無くなり、年に一度の墓参りに行くだけになったふるさと…


生前の父が
『花嫁修行』に行っていたのかは 

定かではない。。。   

 




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