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チャトラの最期の願い
2013年5月7日、猫のチャトラが17歳5か月で虹の橋を渡りました。
チャトラとのお別れは、私にとっては6回目の死別。旦那にとっては
初めての死別でした。初めての死別は、受け止めること自体がとても
難しいことを、私自身が経験しているので、チャトラが終末期に入った時、看取る時にどうするかを、事前にしっかり話しました。
たくさん話した中でも、私が一番大事に思っていることは、自宅で家族で
看取ることです。危篤状態になっても救急病院には行かずに、自宅で
看取ることを事前に約束しました。
2013年5月7日 AM3:00 お別れの時が迫っているのがわかったので、
旦那を起こしました。あと1時間あるかないかの状態と感じました。
呼吸は浅く、時折痙攣もします。その時、旦那が
「やっぱり病院へ行きたい」と言いました。救急病院までは片道1時間半。私は自宅で看取りたいと再度説明しましたが、旦那の思いが強かった為、
行く準備をすることにしました。
私は救急病院へ電話で予約を入れるので、旦那にはタクシーを呼ぶよう
頼みました。病院は予約できましたが、いつも繋がるタクシー会社に
電話が繋がりません。隣町の営業所に電話すると「繋がるはずだから
再連絡してくれ」と言われますが、何度電話してもコールのみ。
ネットで呼ぶことも出来るので、旦那がパソコンと携帯でアクセスを
試みますが、自宅Wi-Fiも携帯通信もなぜか繋がりません。
その時、旦那が「チャトラ。。。病院に行きたくないんや」と言いました。私もそう思いました。救急病院をキャンセルし、家族でチャトラを
撫でながら見守っていると、チャトラが小さな声でたくさん話を
し始めました。私達の目を交互に見ながらずっと話してくれて、
AM4:00に亡くなりました。
もし、タクシーが来ていたら、車中のキャリーバックの中で
亡くなっていたかもしれません。ただの偶然かもしれませんが、
私たちは、チャトラの「自宅で家族と過ごしたい」という思いが、
引き起こした奇跡のように感じました。