読書ログ:民俗学フィクション(2024.05更新)
ついった/えっくすに書き溜めていた読書ログです。
コチラは、民俗学系作品について。
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随時更新中……
▼ 「奇譚蒐集録」シリーズ
表紙&テーマ買いが大成功したシリーズです。だからリアル書店は楽しい!!!
▽ 奇譚蒐集録―弔い少女の鎮魂歌―
〈鬼〉と称されるものと、娘たちの手足に出る痣の関係に、二度三度と驚かされて、読み進める手が止まらず……。〈鬼〉という言葉の多義性が、まさに文化の多様さのようで、たいへん好みでした。
2020年9月15日
▽ 奇譚蒐集録―北の大地のイコンヌㇷ゚―
主題である〈変身婚〉からして、役割や価値観をひっくり返す仕掛けばかり。民族だけでなく、種族までもが混じり合って、でもそのことは絶望ではなく、希望になり得る……はず。
2020年9月16日
▽ 奇譚蒐集録―鉄環の娘と来訪神―
根幹に〈鬼〉の存在はあったけれど、祭の意図を歪めたのは単に堕落した大人どもで吐き気がする。だからこそ、村民の大半で体制をひっくり返してくれたことに希望を感じます。
2024年2月12日
▼ まほり
著者・高田大介さんの「図書館の魔女」シリーズが好きなので、そちらの続刊を願いつつ、合間にと思って読みました。
題の言葉が何から転じてどんな意味なのか、が物語の最高潮で、その後の儀式の阻止は惰性なのではと思うほど。盲目的な因習は、断ち切れたのか、中断させただけなのか。
2024年2月18日
一応「一般小説」である作品に、研究書ばりの資料が挿入されているのが流石というか何というか。作中も賢い人ばかりで、今回は現代作なのに「図書館の魔女」シリーズの気配を感じるから面白いなと思います。
2024年2月18日
▼ 妖怪解析官・神代宇路子の追跡 人魚は嘘を云うものだ
「人魚だからね、そうですよね!」と「そういう人魚の発想、なるほど最高です!」 な人魚奇譚でした。聡くて幼い宇路子さんと真っ直ぐで空気の読めない陸くんのコンビ、最高です!
▼「准教授・高槻彰良の推察」シリーズ
民俗学系のシリーズものが読みたい、という希望を叶えてくれたのがコチラでした。メディアミックス時にはぜんぜん情報がキャッチできていなかったので、ドラマは観られていません。
▽ 准教授・高槻彰良の推察 民俗学かく語りき
前情報なしで読んだので、現代の怪異を現象と解釈に分けて紐解く話でビックリしました。好きです。深町くんのツッコミが鋭いのも好きです笑。
2023年10月11日
▽ 准教授・高槻彰良の推察 2 怪異は狭間に宿る
〈流行神〉は馴染みのない言葉で、けれどその感覚はすとんと腑に落ちる。何でも神になり得る文化を、私は愛おしいと思う。それが愚かだとしても。
2023年10月13日
▽ 准教授・高槻彰良の推察 3 呪いと祝いの語りごと
不幸の手紙までは良かったけれど、図書館の本に書き込みは倫理的に無理ィ……! 人を喰う家はわりとオーソドックスだね。
2023年10月18日
▽ 准教授・高槻彰良の推察 4 そして異界の扉が開く
同じ異能、実在する人魚。メインの二人以外の怪異がホンモノであることに、何故かとても不安を憶えてしまう。
2023年10月20日
▽ 准教授・高槻彰良の推察 5 生者は語り死者は踊る
百物語でホンモノニセモノを聴き分けるのは好き。ついに「祭」の正体が判ったのはいいけれど、だからといって深町くんの能力は変わらないし、〈人魚〉の沙絵さんが禁じ手すぎるゥ……。
2023年10月25日
▽ 准教授・高槻彰良の推察 6 鏡がうつす影
「紫の鏡」が人を喰う怪異自体は好みなのだけれど、それが発生した背景にある不倫話が好きじゃないのでグヌゥ……消えても胸が痛まない人物設定にしたかったのかな……
2023年11月13日
▽ 准教授・高槻彰良の推察 7 語りの底に眠るもの
ずっと「八尾比丘尼を食べることは禁忌のカニバリズムだけれど、人魚は食材足り得るもの」と思っていたことに、ようやく気付きました。人語を解さなかったり、魚のサイズに近いと、食材とみなしてしまう。
2023年11月13日
▽ 准教授・高槻彰良の推察 8 呪いの向こう側
正体不明の「モンモン」も雪女も本物で、怪異に出会うたびそれらとの共存は叶わないという気持ちが強まってしまう。それはつまり、深町くんと高槻先生の救いが遠のくようでもあって、気持ちが沈む。
2023年11月20日
▽ 准教授・高槻彰良の推察 9 境界に立つもの
冒頭のエピソードの通り魔が個人的にけっこうなダメージで、高槻家のごたごたとか桜の森のサトリとかが霞むほど。人間が為した犯罪を、巻き戻す術はないという現実が重いよ。
2023年11月20日
▽ 准教授・高槻彰良の推察EX
人形絡みの怪異は基本的に苦手だけれど、市松人形まぁちゃんには、どこか悪意がなくて好き。家族が優しく話しかける描写があるからかな。あと三谷教授の純粋さも好き笑。
2023年10月28日
随時更新中……