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漫才随想1

現代漫才100年史
wikiによれば、1930年代に「エンタツアチャコ」というコンビが「しゃべくり漫才」というスタイルを「創始」した、とある。今、仮にこの出来事を「現代漫才の始点」と見立てると、2024年現在までに約100年、現代漫才は存続してきたという事が言える。
さらにwikiの力を借りて、この100年間にあえて区分を付けるとすると、
1. 演芸ブーム以前の時代(1930~50年代)
2.演芸ブームの時代(60年代)
3.漫才ブームの時代(70-80年代前半)
4.深夜番組とバラエティの時代(80年代後半〜00年代)
5.M-1の時代(00年代〜現在)
という、5つの時代に、一応、区分が可能であるように思う。

※なお、関東・関西というような区分は、今回はあえて採用しない事にしている。

5つの時代を代表するコンビ
「現代漫才100年史」および、その「5つの時代区分」というものが、ざっくり出来た。
ここでさらに一歩進み、「5つの時代を代表するコンビ」を、それぞれ1組ずつ選び、じっさいにその芸を聴いて(見て)味わってみようと思う。
その5組というのは、以下の通り。

1.リーガル千太万吉
2.ダイマルラケット
3.ツービート
4.ダウンタウン
5.アンタッチャブル

なお、以上5組にはそれぞれ上記の時代区分に対応した番号を振っている。例えばツービートは、漫才ブーム時代を代表する(と私が勝手に判断した)コンビである。

また、以下に添付するYouTube動画の「収録時期」が必ずしも彼らの「所属時代区分」と一致しないことがあるが、それはそういうものである。
ブルーハーツだってバンドブームの時にだけ存在していたわけではあるまい。

リーガル千太・万吉



中田ダイマルラケット


ツービート



ダウンタウン



アンタッチャブル




後記
断っておくと、「100年史」にしても「5時代区分」にしても、「5組の代表的漫才師」にしても、私がwikipediaの力を借りて、そこに少しばかりの「整理の努力」を加えて「成形」した「歴史考察のための叩き台」であり、「結論」というようなものでは全くない。
ただ、歴史に限らず、料理学や服装学でもなんでもみなそうだが、良質なる「理解のための叩き台」が無いと、その分野に対するひとびとの関わり方が、それぞれひどく極端になってしまう。
つまり、一部の専門家はあまり詳しくなりすぎて、周辺の事物とのつながりや、全体のネットワークが見えなくなる。そして「ふつうの人たち」へ、自分がもっている膨大なデータを伝えるすべを、見出せない。
他方、「よく知らない人たち」はそもそも何かを「体系的」に知ったろうという意欲を持てず、断片的なレッテルで、「理解完了」としてしまい、あとは「カオス」と、片付けてしまう。
「叩き台」というものは、「専門家」と「人々」を架橋するものであると、私は思う。
「よく知らない人々」の一人たる私が、叩き台をつくるというのもおこがましい話だが、そして、もっとすぐれた「叩き台」がすでに存在しているのかもしれないが、私はとりあえず私のために、私が漫才をより楽しく見られるために、この「確認作業」をした次第である。
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