バス随想2
きょう、しんきょうという飲食店で食事をした。
中華料理店である。
店の男二人は声が良い。通る。
食事も良い。達人の商品である。
そこへ中国のひとがきた。
向こうから6人くらい、こちらからは2人。
グループが二手にわかれて入ってきた。
スパイシー豚骨ラーメンの注文がされた。
やがて、食事が出てくると、こちらの2人が向こうの6人へ器を、渡そうとした。
先客の男性会社員の前を、器が移動した時、店主の男が「前を通すな」と叫んだが、誰にも何のことか分からなかった。
よく分からないマナーを徹底するものだなあと、可笑しいような気持ちで残りのスープを飲んでいると、ハエが私の目の前の机に歩いてきた。ハエは私の指に乗った。ハエが可愛らしかったので、机に戻したりして、眺めていると、店主が手で払おうとする。私が手で制して睨むと、店主はこいつも馬鹿者か、というような顔で私を見た。が、私も馬鹿者ではなく、食事も美味いので、今後もその店には通う事になる。