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「子育ては社会でしていく」の意味。
「子育ては社会でしていく」
この言葉の意味を、ぼくはいままで取り違えていたのかもしれません。取り違えるというよりは狭義にしか理解していなかった。
▷ ぼくは”社会”を”子育てのツール”だと思っていたのかも
子育ては”母親”だけでするもんじゃない。
そう言われるようになってから、子育ての価値観は少しずつ変わってきました。
いまは、子育ては”親”だけでするもんじゃない。
と言うのも、わりと一般的になってきたと思うのです。
つまり、母親だけが育児をがんばっていた時代から、父親も育児の担い手であるべきとなり、親だけで抱え込まないでもっともっと周りを頼っていこうよ、と言われるようになりました。
周りとは、義父母、先生、自治体、家事育児サービス、地域のコミュニティなど。
その家庭の子育てが、どうしたらワンオペになってしまわないか。
親だけで抱え込んで、苦しくなってしまわないか。
そうならないために、もっと社会が子育てに積極的に手を差し出していこう。
親も、もっと積極的に社会に助けの手を伸ばしていこう。
ぼくはそれが”子育ては社会でしていく”ということだ思っていました。
行政のサービス、自治体の取り組み、たくさんの子育てを助けてくれる”手”。
その”手”が社会にもっと増えて、親や子どもと繋がり合うこと。それこそが子育てにおける必要な”社会”だと。
言い換えれば、ぼくがイメージしていたそれらの”手”は子育てをしていくための”ツール”であると言えなくもありませんでした。
でも、それは社会で子育てをすることのほんの一握りの話。
▷ 娘の中に根強い男の子、女の子バイアス
「わたしは女の子だから、ピンクが好き!」
6歳になる娘には、こうした”男の子、女の子”バイアスがいくつかあります。
「男の子だってピンクが好きな子もいるよ」
なんて言っても、「ふーん」って感じ。
ぼくも妻もわりと、男だからこう、女だからこう、という枠組みで物事を判断するのが好きではありません。だから、娘の言葉のなかにそうした価値観が見え隠れすると「パパは、そうは思わないけどな」などと違う考え方もあるんだよ、ということを伝えています。(べつにそれ自体を否定したり、間違ってると糾弾するようなことはありませんが)
それでも、娘のなかに芽生えた価値観はなかなかに強固で、揺らぎません(笑)
当然ながら、子どもだからといって親と同じ価値観を持ちながら育っていくわけではないのだなということを、ひしひしと感じます。
娘は、幼稚園に通い、TVやYou Tubeを見たり、大人が話しているのを聞いたりしてその価値観を育んでいる。
親であるぼくたちの影響は大きな方だとは思いつつ。それがすべてなんかではなく、たくさんある価値観の材料のひとつに過ぎません。
▷ 社会の発するメッセージが、子どもの価値観をつくっていく
ここでは、娘の抱えたジェンダーバイアスの是非についてはとくに触れません。
そうではなくて、社会の発するメッセージが子どもの価値観をつくっているのだということを改めて感じたのです。
少し前にTwitterで「ドラえもんのお風呂シーンのカットを希望します」というハッシュタグが話題になりました。
この議論の是非はともかくとして、子どもたちはアニメからももちろん社会的なメッセージを受け取ることになります。受け取ったメッセージをどう消化していくかは人によって違うかもしれませんが、メッセージを受け取ってしまうことは間違いないと思うのです。
「子育ては社会でしていく」というのは、こうした大人の作り上げた価値観のことなんだと感じたのです。
▷ 時代に即したメッセージを
noteでも何度か書いていますが、ぼくは”家事育児が女性の役割”だったことを否定するのではなくて、いつまでもその価値観を引きずっていることが問題だと思っています。
”女の子だからピンクが好き”であることをべつに否定はしませんが、いまの時代においては”女の子だから”ではなくて”わたしは”という主語で語れる価値観が大切だと考えています。
”昔は子どもに言い聞かせるときにちょっと引っ叩くことくらい普通だった”かどうかなんてどうでもよくて、”いまは子どもとの対話を大切に子どもを育む”時代であることをまずは受け入れることが必要だと思っています。
価値観は社会がつくっていくものです。
そしていまは、日本のなかだけでなくグローバルな視点でその価値観を見ていかなくてはいけません。
そして大人が発するすべてのメッセージは、それが子どもに向けたものであれ、そうでないものであれ、子どもたちに影響を及ぼします。
つまりぼくたちは、横目で世界の価値観をはかりつつ、未来に向けてこれからの時代に大切とされる価値観を見据えていかなくてはいけない。そうした視点のなかで発信されたメッセージが、子どもたちの価値観をつくっていく。
▷ 「社会で子育てをする」とはぼくたち大人の価値観をアップデートさせていくことでもある
なんだか話がとっ散らかりましたが。
「社会で子育てをする」というのは、ツール的なサービスだけのことではなくて。
社会が持っている価値観そのものが、子どもを育んでいるのだと思ったのです。
その価値観が、日本のジェンダー感のようにグローバルな視点で眺めたときにとても閉鎖的で狭い考え方のままだったとしたら。
その価値観が、オンライン化を受け入れず満員電車に揺られ、飲み会、残業が当たり前というような、古いままで時代の変化に合わせてアップデートされていかなかったとしたら。
時代の変化と、価値観の変化のギャップに苦しむのは紛れもない子ども自身だろうと思うのです。
だから「社会で子育てをする」というのは、「大人の価値観を常にアップデートさせていくこと」でもあるのではないでしょうか。
では、また明日。
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