購入前に見て!後悔しない学習机の選び方
4月の就学に向けて、そろそろ学習デスクをじいじ、ばあばが用意してくれる。そんなご家庭もあるかもしれません。
…ちょっと待った!
本当に就学と同時に学習デスクは必要でしょうか?
なんとなく良さげな学習デスクを買ってしまう前に、ぜひこれだけは知っておいて欲しいことをまとめました。
学習デスクは1度買うと、その後最低6年、長ければ10年から15年くらいは家にあり続けます。
だから、うかつに買ってしまうとずっと後悔することに。
今日は、インテリアコーディネーターとして17年。子育て家庭のためのモヨウ替えを専門にはじめて12年の経験から、学習デスクの選び方について書きたいと思います。
学習デスクを買う前に目を通してもらえたら、失敗を防げると思うのでぜひご覧ください!
▷ 子ども部屋が散らかる原因は、じつは学習デスク!?
これまでたくさんの子ども部屋を見てきましたが、キレイに整っているお部屋ってほとんど見たことがありません。
残念ながら子どもにとって”片付ける”というのは、やる必要のない面倒なことなんですよね。
でも「片付けなさい!」って言われるもんだから、とりあえずどこか手頃な場所に物たちを避難させる。
その手頃な場所こそ、学習デスクなんです。
学習デスクが散らかりやすい原因は、
この3つです。それぞれ説明していきます。
① 奥行きが広い
多くの学習デスクは奥行きが600mm〜650mm。大きなものだと750mmというタイプもあります。教科書の長さがおおよそ300mmほどなので、うまくすれば縦に2冊置ける大きさに。
「大きいほうが便利そうだね!」
と思いますが、この大きさが物置化を促進させているんです。
奥行きが大きいデスクの場合、全面を作業スペースとして使うことはほぼありません。
奥の方は、ペン立て、時計、デバイス、教科書、プリントなど物を置いていることが多い。と、言うか作業スペースとして広々使いたいというよりも、物を置きたくなります。
きちんと奥に物を置いて、手前を作業スペースとして使っているなら問題ないんです。でも、だんだんその奥側に置かれる物が増えていきます。
なぜ増えるのか?
それは物が置けるから、置くようになるんです。
実際には片付いているデスクでも作業スペースとして使っているのは400〜450mmくらい。奥200mmほどは収納になっているんです。そして、そのバランスを維持できなくなって作業スペースがどんどんなくなっていくんです。
② 上置(収納)がデスクについている
そして、奥行きが大きいにも繋がりますが。
学習デスクには上置というブックスタンドが設置できるタイプがあります。
これがついているから、奥行きが大きくなるということもあるのですが。
これがちゃんと使えれば便利なんですが、意外と使いこなすのが難しい。
デスクについてる収納としては容量たっぷりですが、本棚として見ると収納量は少ない。
そのため、すぐに溢れてきてしまいます。
また、収納がついていることで「ここに物を置いてもいい場所」というイメージが芽生えます。本当は勉強するスペースなのに、デスクじゃなくて収納扱いされるようになる。
学習デスクはあくまでもデスクであって、収納としてはプラスアルファのオプション的役割。だから収納家具として学習デスクを使うようになると、とっても効率が悪いんです。
③ 学習デスク ≠ 勉強場所
学習デスクを買うと、親はこう思います。
「デスクで勉強して欲しい」
せっかく買ったのにもったいない。デスクの方が集中できるに違いない。勉強はちゃんと姿勢良く座ってやるもんだ。
こうした気持ちが、「とりあえず座っとけば勉強してるってごまかせる」という気持ちを醸成してる気がしてなりません。
いつの間にか手段が目的化してるんです。
学習デスクは、勉強するぞ!って気持ちの切り替えに役立ったり、すぐにそこで勉強を始められたり、思う存分ノートを広げられたりすることに価値がある。つまり、「デスクで勉強する」は「勉強する」を促進させるための手段なはず。
デスクに座れば勉強をするわけではありません。
物置化したデスク。親にそこで勉強しろと言われていやいや座るデスク。
そこはもう、勉強がはかどる、「やるぞ!」ってテンションがUPする場所なんかじゃなくなってしまっている。
だから、大切になんかしないし、どんどん扱いも雑になってしまう。
大切なのは「どこで」勉強するかではなく、「どこなら」勉強するか。
学習デスクを買っても、なんだかんだでダイニングやリビングで勉強をしているのだとしたら、そこが本人にとって勉強をやりやすい場所なのではないでしょうか。
▷ 子ども部屋にはまず最初に何を置く!?
子ども部屋って結構使いこなすのが難しいんです。
だから、就学と同時に部屋をつくるのなら最初から勉強スペースまでつくらない方がいい。
まずはひとり寝ができるようにベッドや寝具。
そして身支度ができるように、子ども部屋にちゃんと衣類をしまう。
そして大事なのが、本棚を設置すること。
子どもの持ち物で圧倒的に増えるのが本類です。
ちなみに、マンガもめっちゃ増えます。
なので、最初はガラガラでもいいからちゃんと大きめの本棚を用意してあげると後々助かるんです。
子ども部屋には学習デスクよりも、まずは本棚を設置することをおすすめしています。
もちろん、子どもによって個性はみんな違います。だから、小1からでもひとりでこもって勉強するのが好きって子もいます。(うちの娘はそのタイプ)そういう場合は、学習デスクを用意してあげるのはとてもいいことです。
本人の「ひとりで集中して勉強したい!」という気持ちが芽生えてから、学習デスクを用意しても遅くはありません。
気持ちが整う前に用意して、物置化してしまったら、そのデスクを再び勉強場所として活用させるのはかなり困難です。
▷ どんな学習デスクを選べばいい!?
では、学習デスクを買うとしたらどんな物を選べばいいのか?
選ぶ際のポイントをお伝えします。
① 奥行きは400〜500mm・横幅はできたら1000〜1200mm
奥行き400〜500mmってデスクとしてはちょっと浅めに思うかもしれません。
でも、奥行き600mmのデスクでも奥側150〜200mmはほぼ物置になっています。そのため、実質的な作業スペースは4〜450mmほどなのです。
デスクを物置化させずに、キレイに使うためのこつはとてもシンプル。
「物を置きっぱなしにしないこと」
です。あまりに当たり前なんですが、大事なのは置きっぱなしにしてしまう原因をちゃんと排除してあげること。
こんな風にして、いつの間にかデスクの上は置いておかなくちゃいけない物、置いておくと便利な物で溢れかえります。
片付けが好きで、色々と工夫してしまうのが楽しいならそれでもいい。でも、片付けが嫌いなら取捨選択をしないこと。
一度物を置き始めると、どこまで置いてよくて、どれは置いちゃだめなのかの区切りをつけるのが面倒くさくなります。だったら、最初から何にも置かない、置けないようにする。
使うときにデスクに持ってきて、終わったらデスクは空っぽにする。
それには持ち運びしやすい文具入れなどを用意してあげるといいです。
■ 奥行きが浅い分、横幅は大きめがいい
奥行きが浅い場合、横を大きく使えると便利。
勉強後は片付けるにしても、勉強中はたっぷり広げられます。
たとえば、こういうカウンターデスクのようにシンプルなタイプだと。
ファミリーシェアオフィスとして親も仕事に使う場合なんかにはすごく便利。
こんな感じでワゴンをカウンターデスクの下に入れてもいい感じです。
② 上置のないシンプルなタイプ
最近はシンプルでスッキリした上置の学習デスクもたくさんあります。
だからついつい「このくらいシンプルなデザインなら」と思いますが、片付けが好きでないならあんまりオススメしません。
写真はそのデスクが最高に素敵な状態を撮影しています。
そのことを踏まえた上で、もう一度検討し直してみましょう。
では、上置付きのデスクが軒並みダメかというとそういうわけじゃありません。
こうした場合は、親が一緒に片付けトレーニングをしたりしながら、物置化しないように使っていくのもありだと思います。
■ 上置なしだけど、収納付きの学習デスク
デスクの上じゃなくて、横に収納があるデスクがあります。
これならデスクの上を片付けやすくていい感じ。
使いやすいスペースをつくるための方程式があります。
学習デスクに限らず、何かをやりやすいスペースってそのために必要な空間と、必要な物が取り出しやすい場所にあるんです。
だから学習デスクのそばに収納があるのは大事。
ただそれが、デスクの上になると散らかりやすいよねということなんです。
③ 近くに本棚を設置する
いまの話にも通じますが、学習デスクの近くには小さくてもいいから学習用品を置くための収納、本棚が必要になります。
デスクの横に並べて置いても、背面の壁に置いても構いません。
同じ部屋にあればOK。
中にはこんな風にデスクに本棚が付いているタイプもあります。
学習デスクは、家にとっては場所も取るし長く使うし、なかなか難しい買い物になります。だからこそ、勢いでなんとなく決めてしまうのではなくお子さんの「どこなら勉強するか」をよく観察してから購入しても遅くはありません。
そして、いざ買うぞ! となったら。
今日ご紹介した、3つのポイントを参考にしてみてください。
きっと、素敵な学習デスクが見つかるはずです。
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