40歳が5歳に慰められる夜
どうも虫の居所がよろしくない。
大抵は心地よく毎日を過ごしているのだけど、まれに朝起きた瞬間からイマイチな日がある。たぶん、小さな理由がプツプツと刺さって、いつの間にかゴキゲンの分水嶺を越えてイライラの方へと踏み出してしまうのだろう。
でも、そういう日は要注意だ。
うまくいかないことが、やたら目につくし、自己肯定感を地獄の底まで叩き落すハメになる。
たとえば、書類を送ろうと出かけたのに必要な書類を忘れてしまったとか。
ぼーっとして、人の話をちゃんと聞いていなかったとか。
「だからなに?」というようなことが、チクチクと自分をイライラさせてしまうのだ。
そういう日はなるべく大人しくしているに限る。
だけど、子どもがいるとひとりで静かに過ごすなんて贅沢はできない。
結局。
普段よりも3割ほど、娘に辛くあたってしまう日になってしまった。
お風呂でしつこく水をかけられて、普段ならちゃんと「やめて」と伝えるところ、不機嫌に水をかけ返してしまったり。
妻との会話中にいつものように娘が割って入ってきたときに「うるさい、だまってて」なんて言ってしまったり。べつにピシャッと黙らせなくても、「いまはママと話してるから、あとでね」と普通に言えばいいだけのことなのに。
だから、さっき。
寝かしつけをしながら娘に「今日はパパぐずくずだったんだよ」と伝えてみた。
もう眠そうだった娘は、すごく興味なさそうに「ふーん。そういうこともあんで」とつぶやいた。
40歳が、5歳に慰められる夜。そんな夜だってあるよね。
明日、ゴキゲンで過ごすためにも、今夜はさっさと寝ます。おやすみなさい。
では、また明日。
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