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「あなたのためだから」って言わない子育て。
子育てをしていると、思わず「あなたのためだから」と言ってしまうことがあります。
でも、子どもの頃。親からそう言われるたびに「ほっとけよ」と思っていたものでした(笑) もしくは「本当は自分のためだろ」なんて(苦笑)
言われていた頃のことを思い返すに、この「あなたのため」ほど本人に響かない言葉もないなぁと思うのです。
受験や就職という人生の大きな選択から、学校へ行く、行かない、本を読む、読まない、歯を磨く、磨かない、あらゆる粒度で「あなたのため」は登場します。
たしかに、それを行うことは、本人のためになるのかもしれない。
だけど「あなたのため」って、なんて雑でいい加減な言葉なんだろうって思うのです。
言う方はもっと具体的に伝える努力をするべき
「あなたのため」って例えるなら「世界平和のため」ってのに似ている気がします。なんとなく、それだけだと薄っぺらい。
どちらも、とても大切なことなのに、ばっくりし過ぎて濃度が薄いのです。京都市の図書館に行きたいのに、世界地図見せられているような感じ。
具体性があるようで、実はないのでちっとも響かない。
本当に「あなたのため」と思うなら、もっと具体的に伝えるべきだなって思いました。
「あなたのため」って言うのは楽ちん
自分が子どもに対してそう言ってしまうときって、細々説明するのが面倒なときかもなって思うのです。
四の五の言わずに言うことを聞いて欲しいときとか!
で、言ってしまったあとに「雑なこと言ったなぁ」なんて反省する。
そして、やっぱりその言葉は子どもに響いていないのです。
本当は、なんのためなんだろう
たとえば、娘が歯を磨くのを面倒臭がるとき。
「あなたのためだよ」とひと括りにしないで、
虫歯にならないため
虫歯になると治療が大変。君も痛いけど、ぼくも一緒に歯医者に行かなきゃならない。
お金もかかる
仕事も休まなきゃいけないかもしれない
幼稚園だって、休んだり、その後に歯医者に行かなくちゃならない
今、磨いておくことはお互いのためにもいいことだと思わない?
ざっと考えただけでも、これくらいの理由はすぐに出てくる。大切なのは、娘が歯磨きしてくれることは、ぼくにとってもありがたいことであると言うことを隠さないことだと思うのです。
ぜーんぶ、「あなたのためだよ」としてしまうより、「じつは、ぼくにとってもありがたいんだ」ということまで伝えたほうが、納得感があるし、正直に話していると伝わる。
子どもだからと言って、言いくるめるようなコミュニケーションをとるのではなくて、正直に伝え合うコミュニケーションをしていきたい。
ぼくは「あなたのためだから」だけで、簡単に済ましてしまわないように、娘と向き合っていきたいと思うのです。
では、また明日。
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