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小さい家は「動線」より「導線」を意識するとうまくいく。

片付けは「動線」が大事。なんてよく言われるけど、本当??

人の動きなんて当てにならないし、家族それぞれ違うし、そもそも小さい暮らしをしていると動線を工夫するほどの余地もなかったりする。

だから、じつは大切なのは「動線」じゃなくて「導線」なんじゃないかと考えています。

▷ 動線? 導線?

このふたつの違いを、ぼくはこう定義しています。

動線:人の動きに合わせた家具配置
導線:家具配置に合わせて人が導かれるように動く

使う場所に収納家具が置いてあったら、そりゃ便利。
だけど全部の物を使う場所の近くに収納するのは、なかなか難しい。

だから、一等地から外れた物は「しまう時に迷わない場所」にしまうようにするのがいいと思う。

詳しくは上記の定位置の決め方で書きましたが、物の定位置を決めるときは一等地から外れてしまった物をどうするかが大事です。なぜなら、そっちのほうがきっとたくさんあるから。

▷ 「動線」は難しい。。。

動線を考えた家具配置や収納づくりって、言うほど簡単じゃありません。

「玄関にポストから取ってきた書類を捨てるためのゴミ箱があると便利」
「リモコンはソファで使うから、ソファの近くにリモコン置きを作る」
「リビングに向かう途中でカバンをしまえるように、廊下にカバン収納を」

だけど、これらを実践するのって家族みんなにルールを共有して、その動きを共有して、守らないといけない。

つまり、みんなちゃんと暮らしのルールを守ってくれる必要がある。
インスタや雑誌に載ってる暮らしの動線を、それなりに維持できる人たちってやっぱり自分を律しながら努力もしてるって感じます。

ズボラなぼくは、動線を守った生活はなかなかできないし。
そもそも、小さな暮らしをしているから動線なんて気にしているほどの広さもない。

だから動線は、広く考えないほうがいいと思っています。
動線は「両手を広げた範囲」の中だけで考えます。

「棚の上の方は届きにくくて使いにくいな」
「デスクの近くに、書棚があったら便利だな」

このくらいの小さな範囲でだけ、動線は意識しておけばいい。
帰ってきてからの動き方や、洗濯をする時にどんな風に動くかなんてのは、間取りから作るのでなければ無理に考えなくていいと思うのです。

▷ 「人がどう動くか」なんて考えなくていい。

広い範囲では、導線を意識します。
考え方はとてもシンプルです。

「人がどう動くか」を考えない。一緒に使うセットをしまえる場所を作る。

「人はこう動くから、この流れの中にこの家具があると便利」

なんてことをごちゃごちゃと考えるから、物の定位置を決められなくなります。
動線を考えて、収納が分散してしまうよりも一箇所にまとまっていて、しまう時に迷わない状態になっている方がずっと片付けやすい家になる。

動線を考えた配置というのは、どちらかというと「散らからない家」を目指しているように見えます。
でも、子育てしてたりすると家は散らかる! だから散らかることを前提に「散らかっても元に戻しやすい家」にした方が現実的じゃないかなって思うのです。

カバンを収納するなら、財布や鍵などの小物の収納と合わせて「カバンセット収納」をつくります。それが、リビングなのか、洋室なのか、寝室なのか、納戸なのかはそれぞれの部屋の用途で決まります。

収納の定位置を作るの記事でも書いたように、しまい場所に迷わない収納とは「繋がり」があることが大事。

カバンセットと一番「繋がり」を感じられるのはどこでしょうか。
書斎で仕事をするときに使うから書斎がいい。という人もいれば、着替えの時に出し入れするからクロゼットがいい、という人も、リビング学習するのに便利だからリビングにって人もいると思います。

どれが正解、どこが使いやすいってことじゃなく。
「どの繋がりを優先させるかを決める」のが大事。

どこにしたって、一長一短です。
だから「動線」を考えて一番いい場所を悩むよりも、「そこに置き場所があるんだから、そこに片付けにいく」という事実ベースで収納場所を作ったほうが現実的だし、ベターな部屋づくりになりやすいと思うのです。

では、また明日。

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三木智有|家事シェア研究家
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