利用者さんやご家族から介護職へのハラスメント:ハラスメントの現状と対応方法
「利用者さんからのハラスメントがエスカレートしてきている。注意しても聞かないし、どう対応したらよいかわからない…。」
こんな悩みのある管理職に向けて記事を書きました。
こんにちは、とも(@tomoaki_0324)です。
【介護施設のハラスメント対応方法】の研修資料にもなる記事をかきました。
利用者さんやそのご家族からのハラスメントは放置しておくと、スタッフは疲弊して退職するか、もしくは何も対応しないあなたに対して不満が蓄積し、職場環境が悪くなる可能性が生じます。
また、利用者さん側にも「言ったもん勝ち」と言う空気が強くなり、さらなるハラスメントに発展する危険性もあります。
具体的な内容は、次のようになります。
早速、見ていきましょう。
ハラスメントの具体例
介護施設のカスタマーハラスメントとは、冒頭でも触れたようにご利用者やご利用者のご家族からのハラスメントです。
具体的にはどのような事があるのか。
今回はデイサービスでの例を挙げさせていただきます。
以下のようなハラスメントがあります。
では、一つずつ簡単に解説していきます。
1、過剰な要求
介護保険に該当しないサービスの要求や提供していないサービスの要求などです。
送迎で自宅以外への送迎を強く要求してくる、自分の好きな食べ物や飲み物を提供するように要求してくる、他施設などの例を出し自施設が提供していないサービスを要求してくるなどでしょうか。
また、比較的お元気な利用者さんから過剰な介助を要求されることも該当します。
入浴時の介助をすべて職員に要求する、自宅に届いた郵便物をもってきてすべて職員に処理させようとする、など明らかに自分でできること、デイサービスのスタッフが関わらなくていいことを、独居や高齢者であることを理由に要求してくることです。
どうしても断り切れない場合は、最終決定は利用者さんに任せること(できれば書面などを取っておく)、ケアマネジャー、キーパーソンに報告することを忘れないようにしてください。
2、暴言暴力(高圧的な言動)
ここで言う暴言暴力は、直接的な暴言暴力に加えてそのような態度も含みます。
スタッフが言い返せないことをいいことに、スタッフの人格や介護の仕事を馬鹿にするようなことなども「言葉の暴力」として立派なハラスメントになります。
このようなことはご家族からもあったりもします。
ご家族の多くはスタッフに感謝してくれて優しい人ばかりです。
しかし、中には驚くようなことを言ってくる方もいます。
スタッフが辛くなったり腹を立てるような発言もあります。
僕が言われてびっくりした言葉は、「だからこんな仕事にしかつけないんだよ…」と馬鹿にした笑顔で言われました。
また、高圧的な言動などもあります。 送迎時に理不尽に一方的に怒鳴ってきたりすることもありました。
相手が怒るということは、事業所側にも落ち度があるかもしれませんが、怒鳴るという行為は立派な大人のすることではありませんね。
3、ご家族からの過剰な苦情
「認知症の利用者」のご家族からの苦情はよくあります。
「あそこに行っても座っているだけ」、「○○○というスタッフから暴力を受けた」、「飲み物を全く出してもらえない」など、利用者さんは自宅に帰ってから否定的なことをご家族に話されることもあります。
そして、ご家族はそれらをすべて信じてしまい、スタッフや事業所の対応に対して苦情を言います。
丁寧な対応をすることでご理解いただけることもありますが、中には過剰な苦情に発展してしまうこともあります。
「親が(ご利用者)ボケてるって言いたいのか」「親が忘れるからってバカにするな」などご立腹してしまうようなケースもあります。
このような場合、対応したスタッフや管理者を1時間以上など長い時間拘束して苦情を言い続けるといったこともあります。
4、その他迷惑行為
迷惑行為の例としては以下のようなものがあります。
ハラスメントへの対応
ハラスメントは判断や対応が難しいものもあります。
しかしこれらを放っておくと最悪の場合スタッフの退職、利用者離れにつながることもあります。
しっかりと対応して、みんなが居心地のいい施設にしていきましょう。
対応として最初に挙げられることは、「重要事項(契約時に他の書面でもらってもいい)などにハラスメントについてを記載し、最悪の場合ご利用できない旨を事前に伝えておく」ことが挙げられます。
今は厚生労働省もハラスメントを重く見ています。
カスタマーハラスメント等に対してもハラスメントに指針がでています。
こちらも参考にしてください。
続いてスタッフの対応も重要になります。ハラスメントが起きた時に「毅然とした対応」ができるように指導していきましょう。
毅然とし対応とは、感情的に言い返すことではなく、冷静に、悪いことを悪いと言い、判断できないことは後で伝える、とした態度を貫くことです。
ハラスメントの加害者は、相手を見て「この人なら大丈夫そう」と判行っているいることがほとんどです。
笑いながら「やめてくださいよ~」などといった対応をしていると、どんどんエスカレートする場合もあります。
もし可能なら、ハラスメント研修でロールプレイとして毅然とした態度をとる練習をすることをお勧めします。
ハラスメントを受けたスタッフがどのように対応するかを以下にまとめました。
ハラスメント研修などで、スタッフと共有することで良い対応をとることができます。
ぜひ、参考にしてください。
まとめ
いかがだったでしょうか。
利用者さんやご家族からのハラスメントはスタッフのやる気を削ぎ、最悪退職に追い込みます。
大切なスタッフを失わないように、管理職の対応、スタッフの教育、対応マニュアルを整備することが必要です。
お互いが気持ちのいいサービスを提供し、受けることができれば素晴らしいですね。
あなたの対応で介護職、ご利用者、ご家族が居心地のいいサービスになるように応援しています。
それではこれで終わります。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
今後も、管理職又はリーダーであるあなたにお役立てできる記事を投稿していきますので、スキ・コメント・フォローなどいただけると大変嬉しいです!
お知らせ!
「副業で稼ぎたい」という方に向けて、僕のおすすめな副業についてNOTEを書いています(画像をクリックしてください)。
興味のある方は、是非のぞいてみてください!