鞆の浦、子どもが主役になれるまち
こんにちは。
さくらホームの介護スタッフ兼ライター、
高本です。
季節外れの暖かさが日本列島を覆った2月の週末。ここ福山市・鞆の浦(以下、鞆)では、あるイベントが開かれておりました。
地域の小学校(鞆の浦学園)や住民、岡山県立大学の学生たちが協働した「とも・こども商店街」です。
旧商店街の通りに、子どもが考案したゲーム・軽食ブースや防災コーナーが立ち並び、一帯は大賑わい。さくらホームもお声を掛けていただき、出店して参りました!
スタッフが空き地の軽食ブースで焼き芋を売ったり、クランクは小学5年生と一緒に考えたおにぎりを販売したりと、それはもう、わいわいと。私も焼き芋係を拝命し、参加してきました。
今回のイベントには、
鞆の「らしさ」がつまっていたと思います。
とも・こども商店街の主役は、
まぎれもなく、子どもたちでした。
そうはいっても大人が子どもの役割を奪ってしまう、とかそういうことは起きず、もてなす側にも客側にも子どもたちばかり。
その姿を見守るように、たくさんの大人がいる。
素直に、心が動く光景でした。
大きなことを言ってしまうと「持続可能な地域って、こうあるべきなんじゃないか」とさえ思い、地域の力というやつに、まばゆさを感じました(勝手に)。
見守られる子どもには、
障害がある子もいました。
見守る大人には、
認知症の方もいました。
最近の福祉業界の流行り(?)に「ごちゃまぜ」という言葉があります。多文化共生、多世代共生、障害の有無を越えていく、というような空間づくり、施設づくり、まちづくりを指すワードだと、私は捉えています。
今回の「とも・こども商店街」はいわゆる「ごちゃまぜ」の場になっていましたが、そういう場づくりをしたいというのは、特に誰も意識していなかった気がします。
意図的にごちゃまぜの空間を作り上げたのではなく、「ひとりひとりが誰かを排除しなかった結果、こうなった」という雰囲気が、鞆にはあります。
地域のこどもを主役に、小さなお祭りをしたいという住民の思いが重なっただけ、というシンプルさがありました。
(住民の思いがありすぎて、結果とても大きな祭りになっていましたが笑)
とも・こども商店街は今回が初開催でしたが、イベント後の鞆では「楽しかった」「来年もやろうや」という声があちこちで聞かれています。というか、その話題で持ちきりとも言える。笑
「ごちゃまぜ」を「何より住民がただ楽しんでいた」ようです。
こんなところが、鞆の、らしさで、強みで、私がこの町に引き寄せられた部分だろうと、思ったりしている、今日この頃です。
文・高本友子
写真・山口さくら、高本友子