着物と本の往復書簡、3月。
あおさんへ。
2022年が早くも3ヶ月過ぎようとしています。
時の流れが早すぎて日付けや曜日感覚がズレていて
思わず笑ってしまいます。
今朝はすっかり4/1の気分なってました。
なんでだろう?
『三寒四温』
寒い日が3日続いた後に4日暖かい日が続く。
そんな陽気を繰り返しながら春がやってくる。
でも今年、暖かくなるのが早い気がしませんか?
着物業界でいうところの衣替えは
10月〜5月は袷(あわせ=裏付きの着物)
6月と9月は単衣(ひとえ=裏なしの着物)
7月と8月は薄物(透け感のある絽(ろ)や紗(しゃ))
と言われてきました。
今でも頑なに守って着ている人もいるけれど、
昨今のこの季節の変化、気温の変化により、
衣替えの線引きも大分変わってきました。
言葉のパワーがあるインフルエンサーが発信して
くれているお陰で、我慢くらべみたいな着物の
着方から解放され、各自の体感に合わせた着方が
できるようになってきたように思います。
だから、袷の季節と言われている3月であっても、
「暑い」と感じる人は、早くも単衣の着物を
着たりしています。長襦袢を着ることを省いて
肌着に衿をつけるというワザで凌いている人も
意外と多い昨今です。
気をつけて欲しいのは、汗ジミと汗処理かな。
だから、これからの季節は、ネットに入れて家の
洗濯機で洗えるポリエステルの着物や綿着物が
人気です。
これは『片貝木綿』の着物です。
Barにぴったりな半幅帯を合わせてみました。
帯の裏面が黒なので、黒をチラ見せする結び方を
するのもいいですよね。
初夏の若葉のような黄緑の飾り紐をアクセントに。
縦縞に使われている色の帯や帯〆・帯揚を使うと
コーディネートに迷うことなくキマリます。
片貝木綿は、新潟県小千谷市の片貝町にある「紺仁工房」で
作られています。
木綿なので、普段着・日常着におすすめ。
縦縞は粋に着こなしたい(けど、私にはちょっと難しい)。
* * * * *
着物を着るということが、わたしには特別なこと
でもあるけれど、日常、着物を着ることが当たり前の、
ともさんは、着物着たくない日ってあるのでしょうか?
着物を着る日常はいつも隣にあるけれど、
着たくない日ももちろんあります。
そして、
『いつでも着れる』から『一日中着てはいない』です。
着たり脱いだりを繰り返している日もあります。
お料理するときにエプロンをつけたり、作り終わって
外すみたいな感じで。
「あれ?脱いじゃったの?」なんてよく言われます。
その後また着たりするんだけど。
4月のお出カフェは参加できそうですか?
汗だくになる前のこの爽やかな季節が一番好きだな〜。
最後にオススメの本を一つ。
着物は苦しいものではなくて、姿勢を作り上げるもの。
だからこそ、着物を着ていた方が楽。
そんな風に思える本です。