読書記録16『55歳の教科書』
2022年、どんな本を何冊くらい読むのか、
(漫画や絵本も含めて)記録しています。
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16冊目は
『55歳の教科書』 藤原和博 著
司馬遼太郎さんの有名な小説に「坂の上の雲」がある。
ドラマにもなって、祖母が見ていたような気がする。
あれから時代は変わり、坂の上にはふんわり浮かんだ雲
ではなく、さらに坂があるという例えが書かれていた。
平均寿命が伸び、60代で定年を迎えたのち20年以上の
老後が待っている。
年金だけでは余裕のある暮らしはできないのが現状。
その時にどうやって生きていくのか、定年を迎えるより
ずっとずっと前から考えておくべき問題だ。
坂の上には、まだ坂がある。
ぼんやり雲を眺めている場合ではないって!?
●コミュニティーに属する
定年後、やることがある人とやることが見つからない人
では老け方が全然違うという実感がある。
義母の友人たちはコミュニティづくりが上手で、
元気におしゃべりをしたり出かけたり、踊ったり歌ったり、
楽しみを持っている。
本にも書かれていたけれど、定年を迎えるより前から
「会社」以外のコミュニティを見つけて属することが
坂の上の坂を楽しく生きていけるらしい。
SNSもコミュニティーの一つ。
80代でツイッターを始めて、多くのフォロワーさんと
やり取りをしている素敵なマダムの投稿が時折流れて
来るけれど、確かにお元気で生き生きとされている。
家庭でゴロゴロしてばかりで、邪魔者扱いされる老後
なんて残念なことにならないように、準備が必要だ。
●パートナーとの二人主義
子ども達が巣立った後、残った夫婦が会話もない
なんてことにならないよう、積もり積もってしまった
不満はとりあえず横に置いておいて、お互いを理解
するように努めることも大切。
亭主関白が普通だった時代と違って、今はご夫婦仲良く
手を繋いで歩いている姿もよく見かける。
若夫婦と同居でないのなら、お互いを頼りにしなければ
いけない場面も多くなると思うから、仲良くやろう。
●死を意識する
いつ何時、何が起きて、どうなるかわからない世の中。
お金のこと、健康のこと、家族のことなど、
不安材料があれば、書き出して可視化することも大事。
漠然とした不安で心が病んでしまわないよう、心身共に
健康的な老後のために、払える不安は取り除く努力を。
いつ終わるともわからないこの命、できるだけ迷惑を
かけないよう死に支度を意識しながら生きる楽しみも
見つける、そんな坂の上の坂。