「20歳の自分に受けさせたい文章講義」感想-肩の力を抜いて文章を書こう。
「文章を早く、上手に書けるようになりたい!」そんな気持ちで、この本を手に取りました。著者は、200万部突破の大ベストセラー「嫌われる勇気」共著者で、ライターの古賀史建氏。2012年1月初版発行。「嫌われる勇気」の2年前に発行された本です。
さっそく表紙をめくり、「はじめに」に目を通すと、いきなり思いもよらないことが書いてありました。
「文章がうまくなる必要なんてない。」
「もしや期待していた内容と違うのか・・・」と、戸惑いながらも読み進めると、この本の目的が書いてありました。
「話せるのに書けない!を解消すること。」
たしかに、僕たちは誰かに何か伝えたいことがあったら、特に意識せずとも会話してコミュニケーションを行います。いままで「話すこと」と「書くこと」は、難易度がまったく異なる、別次元のことだと思ってました。
誰かと会話をするように、自然に文章が書けたらいいですよね。
どうやら、「文章がうまくなる必要なんてない」というのは、そのための心構えのようです。上手に見せようと思うから筆が進まない、というのはもっともな指摘だと思います。
このアドバイスで少し気が楽になりました。さっそく文章を書くハードルが下がった感じがします。
そして次に、「1つ1つの文章よりも、全体の構成が大切」という事を教えてくれます。読者が面白く感じるように、映画を撮影するように全体の構成を考えていく。また、構成の起承転結を考えるためには、4コマ漫画を参考にすると良いとの事。
そういえば僕は、Facebookに投稿するときに、みんなが文字を読まなくても伝わるように、4枚ぐらいの写真をストーリー仕立てにしてアップすることがあります。
なるほど、Facebookに投稿する感覚で構成を考えればいいんですね。
また、著者は文章が面白くなるのは、「自分の主張を入れるから」だと言います。確かに、何の主張もない文章だと、「ふーん」で終わりそうですよね。
「読む人の反応を恐れずに主張すべし」というのは、「嫌われる勇気」にも通じるものがありそうです。文章を「自分の主張をするためのコミュニケーションツール」と捉えると、書く事が楽しく感じられそうです。
変に上手い文章を書こうとせずに、読者に面白いと感じてもらえる構成を考え、自分の言いたい事を言う。
なんだか、以前よりも肩の力を抜いて文章が書けるようになった気がします。