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悪友から届いたクリスマスプレゼント
昨日、ひよひよを闇堕ちさせた友人(コレ読んだらすげえ文句言われそう)から、クリスマスプレゼントが届きました。
有間カオルさん『パラサイト グリーン ある樹木医の記録』。
なぜか「京都 ブラックサンダー」とデッカイ文字がある袋に入っていたので一瞬、混乱しました(クリスマスプレゼントにブラックサンダーを選んだのかと。しかも京都限定? とか思い)。
以前、彼女が面白いと語っていた作品だなと思い、届いた報告とお礼、「面白そう」と伝えました。
良作を選別する力がある友人ですから、これまで貰った本も外れなし。
少し読んでから、夜にその友人とトーク。
「面白いよ。私が『コトノハ薬局』を書き始めた当初よりも、ずっと熟練した文章を書く方だね」
「贈った甲斐があった~」
「『コトノハ薬局』と通じるものを感じた。依頼を淡々と受ける主人公、カウンセリング的な流れとか」
「そうそう」
「……いくつか引っ掛かってることがあるよ」
「え、何が?」
「読みながらそのリスクについて考えてもいたんだけど。この本の後ろにあるあらすじ。最後あたりが不穏だよね。〝しかし、この病には大きな謎が潜んでいた〟。その謎は、主人公である樹木医・芙蓉ちゃんの治療におけるリスク。あるとすればだけど。関係あるのかな?」
「……」
「そもそも、芙蓉ちゃんは○○○○のかなあ~」
「……」
「オリーブの樹、楽園、という単語も気になるね。……おい、どうした?」
「今、芳江くんが大海さんに叫んだことを言いたくなった(両方共、『コトノハ薬局』キャラ)」
「うん? えーと。……〝ネタバレ製造機・大海さんと一緒にミステリードラマは観ませんっ!!〟かな?」
「そうそれ! え、まだ序盤だよね? どうしてそこまで解るの!?」
「…………何が? 私は読書で推理や考察なんかせんぞ。純粋に楽しむだけって言ってるでしょ。だから、大海じゃないけど普通に感じたことを言っただけだよ」
「……」
「おかしなことが多いんだよ。どうして朝比奈くんとやらは妙に芙蓉ちゃんに依頼を寄越すんだろう。芙蓉ちゃんが一人前の樹木医となってから、お父さんが仕事でほとんど家に帰らなくなった……。不自然。もし、芙蓉ちゃんが○○○○という仮説から推測するなら、」
「……」
「サブタイトル【ある樹木医の記録】。〝ある樹木医〟って誰なんだろう。樹木医本人が書いた記録なのか。それとも、〝ある樹木医〟についての、第三者が書いた記録なのか。視点や考え方を少し変えるだけで、見える世界もガラリと変わったものになるよね」
「……」
「さっきから君はほとんど沈黙している。それはつまり、何かを言えばネタバレになってしまうから。リアクションが出来ない。そういうことだよね」
「うん。そう。え、まだ一話しか読んでないよね?」
「一話もまだ途中だよ~だから序盤だってば~」
「うわぁ……」
「表紙絵からも情報は拾えるよ。帯の言葉も何だか妙に……〝嘘を吐かない〟〝植物は優しい〟。強調してるよね。それは逆にさ、」
「うん、もう良いから読んで」
「・・・(゜-゜)」
私の言ってることは凄く見当外れかもしれませんが、とても良い作品であることは確かです。素敵なクリスマスプレゼントを頂きました。
ありがとう、若い友人よ。
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