早起きでレギュラー獲得

現在学生さんは夏休みですね。
通勤中に部活のユニフォームを着た集団をよく見かけます。
夏の練習ってとにかく暑いけど、今はさらに暑くなってるので
現役の人たちは大変だろうなと思います。
彼らを見ていると自分が部活動に明け暮れていた時期のことを思い出すようになりました。

 僕は今は運動好きなんですけど、
運動神経に自信がないので小学校の頃は運動に苦手意識がありました。
外で遊ぶより室内。ボールよりもDSみたいな子でした。
そんな運動嫌いが中学生になり、部活動を始めます。
ただ珍しいという理由で硬式テニス部に入ります。
今考えると当然ですけど、最初はコートに入れません。
ランニングしたり、ボール拾いしたり、
なかなかラケットを握れないなー
と思い続ける日々が続きました。
 そして、中学初めての夏休み。
3年生が引退し、1年生もコートに入れるようになります。
まぁ、上手くいかない。
今まで苦手で上手くできなくて当然だったけど、
上手くなりたいと思って上手くできないというギャップに初めて遭遇しました。
ただ、なぜか利き手と逆側を打つバックハンドだけはなぜかうまかったのです。
バックハンドだけではだめだと思い、練習に励むことで少しずつ上達していきました。
人生初、運動において少しばかりの成功体験です。

 そうこうしていると、なんとなく上手い人達のAチーム。
それ以外のBチームに部員たちが分けられるようになります。
僕はBチームでした。
ただ、Bの中では上手いほうだったと思います。
Aには届かないけど。
なんとかAチームに行きたいと思い、練習に励みました。
でもなかなか現状は変わらず。
上手くなっている実感はあるんですけど、上には届かず。

時間が経ち、2年生の夏。
自分たちの代というものが始まります。
それでも変わらず僕はBチーム。
多分試合はダブルスでは出場できると予想していたので、
そこに向けて、練習に励みました。
そして、自分たちの代初めての練習試合が行われる日の朝。
今考えると、公式戦の査定試合となる日でした。
気合が入っていたのか、緊張から来るものなのか。
いつもより1時間早く学校に着いてしまいました。
練習する相手もいないので、ネットを運んで試合の準備に取り組むことにしました。
そんなこんなで練習試合。
結果は忘れてしまってんですけど、終わってからダブルスは確定だろうと思っていたのは覚えているのでまあまあだったのでしょう。
 試合後、部員は集められ公式戦のメンバー発表の時間になります。
シングルス。ダブルス。団体戦。これらの出場機会があったのでダブルスで呼ばれるのを待っていました。
まずシングルスから発表。
なんと僕の名前が呼ばれました。

我ながらなんで?自分より今日勝っていた人がいるのに?
うれしさとモヤモヤがぶつかり合ったような気持ちの中、
ダブルスでも名前を呼ばれました。
そして団体戦、なぜか補欠の1枠が僕に。
上から順に選ばれるからこちらも無理だろうと思ったけど
我ながらサプライズ選出でした。
発表後、顧問の先生から僕を選んだ理由が話されました。
どうやら、朝早く来て一人で準備していたのを見ていたようで、
他の人と悩んでいた所、そこを査定に入れていただいたとのこと。
強豪ではなかったものの、部活なんて結果主義で強い奴から選ばれるものだと思っていたので、
実力以外の所で勝ち取ることができるのかととてつもない衝撃が走りました。
それから今に至るまで、挨拶とか用意、掃除など地味で日の当たらない事をまじめにしようと思うようになりました。
続けることで、1回でも誰かがすごいと思ってくれることがあると知ったので。

肝心の試合なんですけど、自分の実力に自信が持てていなかった中2の僕は
いつもの動きができず、シングルス0勝、ダブルス1勝に終わりました。
結果は残せなかったけど、技術よりも大切なことを学んだ
中学2年生の夏休みでした。


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