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35歳無職が自分探しをするときに読んだ本

どうも、35歳無職の「とも」です。
無職になった理由、noteで記事にすると言いながらできていないのですが、ざっくり言うと働くモチベーションがなくなったからです。
妻と子供二人いる35歳が言うことでは無いと思いながらも、これ以上このまま頑張ることができそうにないと感じたので、思い切って無職になってみました。

別にやることがあって無職になったわけでは無いので、これから何をして生きていくのかを選択する必要があります。
なんかめちゃくちゃ思春期の大学生みたいなことを言ってんな、と自分でも感じながら、仕方がないので自分に向き合い、何が本当の意味で自分がしたいことなのか、どう言う目標があればこれから頑張っていけそうなのかを考えていました。

考えるといっても、自分に向き合うのはかなりエネルギーがいるので、ずっと考えていたわけではありません。
デイトレしたり、ロードオブザリング/力の指輪シーズン2を見るために旅の仲間から映画を見直したり、学生時代にやっていたテニスを再開するためにスクール探しをしたりと気の向くままに生活しながらうっすら考えていました。

で、何か考える材料ための材料が欲しいなと思いいくつか本を読んだので、そのことについて今回の記事にしたいと思います。


1.仕事のモヤモヤに効くキャリアブレイクという選択肢 北野貴大著 KADOKAWA

無職になる直前に手に取った本です。
35歳で無職になるって思い切ったものの多少の不安はあったので、同じようなことをしている人がいるのかを探していたときに出会った本です。
どうやら、次を決めずに仕事を一旦辞めてみるという選択はキャリアブレイクという名前が付き、日本でも一定程度認知されてきているらしいということを知り少し安心しました。
noteにもキャリアブレイクというテーマで記事を書かれている方がいらっしゃるようです。

この本では、「キャリアブレイク」とは何か、実際経験した人に「なぜ辞めたか」や再就職について、キャリアブレイクの期間中にどのように過ごしたのかなどをヒアリングし整理してあります。
さらに、企業側や転職エージェントなどにもインタビューし、キャリアブレイクの期間がある人がどう見られるのかなどについても情報が整理されています。

この本の内容はキャリアブレイクについて肯定的になるというバイアスがかかった人に聞いた情報でまとめられているような気もしますが、選択肢としてキャリアブレイクを考えられている方は一読されると安心感が生まれるかもしれません。

2.暇と退屈の倫理学 國分功一郎著 新潮文庫

名著。とにかく名著としか言いようがない。
退職した翌日に家の本棚にあるのを見つけて読んだ本です。
無職になって、これからどうしようと思っている時に読みました。

この本の中で國分氏は、この本の結論だけ読むな!議論の過程を理解しろ!と書いていたので、私の要約は意味がないのですが、この本では人間が暇と退屈に陥るようになった理由やそれに過去の偉大な哲学者たちがどう向き合ってきたか、暇と退屈の中で私たちがどう生きるべきかが議論してあります。

個人的にこの本を読んでとてもありがたかったのは、『人生は基本的には暇と退屈の中で生きることで、たまに何か夢中になれることや大変なこと(この本の中では「暇つぶし」と定義されている)に没頭すること。さらに言うと、暇と退屈の日常の中で、夢中になれることが見つかった時にしっかりとそれを受け入れられる準備をすることが豊かに生きることだ』と書いてあったことです。

これがマジで無職の自分に当てはまることで、今の自分には刺激をちゃんと受け取れるような準備をすることだと思い、急がず焦らず無職期間を充実させようと感じました。

とにかく名著なので、ぜひ触れてみていただきたいです。

3.LIFE SHIFT リンダ・グラットン/アンドリュー・スコット著 東洋経済新報社

ベタですねー。まあ、読んでみました。
人生が100年以上続くことが現実的になってきていること。
その中では、これまでの生き方のモデルであった『教育・仕事・引退』という3ステージの生き方が難しくなってきていること。
人生100年時代には、新たな働き方や学び直しなどのステージが必要になること
そのためには、お金という有形資産だけでなく、知識や活力、人間関係という無形資産を築くことが大事であること などが書いてありました。

これ系の本は、正直仕事をしている時には避けていました。
さらに言うと、人生にとって大事なものを考えましょうとかいう研修はめちゃくちゃ苦手だったような気がする。
まずは目の前のことを一生懸命やってその上でどうするか考えればいいじゃんと思っている派でした。

それは置いといて、読んでみての感想です。
完全にポジショントークになっちゃいますが、無職になった自分からするとこの本に書いてることって俺がやってることやなと感じました。

今の仕事にモチベーションがある人にとってはあまり読む必要のない本かと思いますが、モチベーションが落ちてきた人(この本で言えば無形資産がなくなってきた人)は読んでみると良いのかもしれません。

4.リサーチのはじめかた トーマス・S・マラニー/クリストファー・レア著 筑摩書房

自分探しという意味ではこの本が非常に役に立ちました。
題名はリサーチのはじめかたとなっていますが、いったい自分はどういうことに興味があるのか、自分にとって重要かつ興味が持てることはなんなのかを探す手引きになる本です。

この本には、自分の興味を洗い出すための問いが数多く用意されていて、それに対する答えをとにかく書き出して、自分証拠を作っていくことが求められます。
正直この問いに答えるのは結構難しいし、向かい合うのに疲れることもあったのですが少しずつ、少しずつ自分を見つめていくことで自分が納得できる解が見つかるのではないかと思います。

私がこの本を何度か繰り返し読む中で、自分の興味関心に気づくことになった一文を引用しておきます。

本書を役立てるためには・・(中略)__手を動かして書き出すことが絶対に必要だ。このようにひっきりなしに書けと言うのは、それが本書で言う「自分証拠」を作成することになるからだ。この自分証拠を手がかりとみなして、君は研究の初期段階で答えを出すべき重要な問いーなぜこのテーマに関心を持ったのか。・・(中略)・・このテーマのどこが、より大きな課題に対して重要な鍵を握っていると考えるのか。なぜこの一次資料が目に留まったのか。取り上げられそうなテーマはほかにもあるのに、なぜこのテーマにいつも戻ってきてしまうのか。何が私の<問題>なのかーに答えていくことになる

リサーチのはじめかた P.21 太線部分は著者にて強調

「この取り上げられそうなテーマは他にもあるのに、なぜこのテーマにいつも戻ってきてしまうのか」という一文をもとに自分が何度も考えていることに立ち戻った時に、本当に自分がやりたいことが何かが見えてきました。

それについてはまた別の記事にするかもしれないし、書かないかもしれませんがそれに気づいたことで少しずつ動き出すことができています。

この本は、大学生、大学院生だけでなく自分の興味関心を探す起業家の方、ビジネスマンなどにもお勧めしたい一冊です。

最後に

ここまで読んでいただきありがとうございます。
少しでも興味が持てる本があればぜひ手に取ってみていただきたいです。
個人的なお勧めは、暇と退屈の倫理学とリサーチのはじめかたです。

ここで紹介した本以外にも、Die With ZeroやPsychology of Moneyなどお金に関する本も読んでいますのでまた書いてみたいと思います。

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