部下の「やる気ない」を「やりたい!」に変える会話と接し方のコツ
こんにちは。鷹取智子です。
企業向けにコミュニケーション研修などを中心に登壇をしています。
また調剤薬局に在籍していた経験を活かし、ホスピタリティコンサルタントとして医療機関に対して、チーム作りのサポートをしています。
「部下がやる気を見せないんです」
「仕事に対する姿勢がどうにも消極的で困っています」
そんな悩みを抱えるリーダーや管理職の方は多いのではないでしょうか。
部下のモチベーションが低いと、チーム全体の雰囲気や業績にも影響してしまいますよね。
実は部下のやる気を引き出すのは、特別なスキルや難しいテクニックが必要なわけではない、と私は考えています。
日々の接し方や会話の仕方を少し意識するだけで、大きな変化を生み出すことができるのです。今回は、部下の「やる気ない」を「やりたい!」に変えるための3つのコツをご紹介します。
「おはようございます○○さん」名前を呼ぶ挨拶の力
朝、部下や後輩に挨拶をするとき、「おはようございます」と言うだけで済ませていませんか?
挨拶に名前を加えるだけで、相手の印象に与える影響は大きく変わります。
たとえば、「おはようございます、田中さん」と名前で呼ぶことで、
「自分の存在が認められている」
と感じてもらえます。これは職場における心理的安全性を高める第一歩です。名前を呼ぶことで、ただの形式的な挨拶ではなく、相手への関心や敬意を表す挨拶に変わります。
そもそも、挨拶とは
「あなたの存在を尊重していますよ。あなたを大事にしていますよ」
という気持ちをアウトプットしたもの。
ただ挨拶するだけだと、「誰に対して挨拶をしているのか」も曖昧ですよね。しっかりと名前を呼ぶことで、あなたも相手に対する敬意を確認できますし、相手にもその気持ちが伝わります。
忙しい朝こそ、意識的に名前をつけた挨拶を心がけてみてください。小さな積み重ねが、信頼関係を築く大きな土台となります。
毎日1回は「ありがとう」とねぎらいの言葉を伝える
「●●の件、助かりました」
「いつも忙しいなか頑張ってくれてありがとう」
こうした言葉を、部下に1日1回、意識的に伝えていますか?
感謝やねぎらいの言葉は、相手にとって、
「自分は必要とされている」
「貢献できている」
という安心感ややりがいを生む原動力になります。特に、日々の仕事がルーティン化しやすい職場では、こうした言葉の効果は絶大です。
たとえば、部下が提出した資料に対して
「ありがとう、助かったよ。忙しい中、よくまとめてくれたね」
と一言添えるだけで、部下の心にポジティブな感情を残すことができます。この小さな心遣いを習慣にしてみてください。
意見の違いを否定せず「そうなんですね」と肯定から始める
部下との会話の中で、意見や考えが自分と違うと感じることがあるかもしれません。そんなとき、つい
「それは違う」
「でもさ・・・」
と否定から入ってしまうことはありませんか?昔の私はつい・・・という場面がありました。
でもね、相手を否定する言葉は相手の気持ちを閉ざし、コミュニケーションを阻む要因になります。
一方、「そうなんですね」「そういう考えもありますね」
と、まずは肯定から入ることで、部下は安心して自分の意見を伝えられるようになります。
肯定的なリアクションを心がけることで、
「この人は自分を理解してくれる」
「意見を受け入れてくれる」
と感じてもらえます。その結果、部下は積極的に考えや提案をするようになり、やる気や主体性が育まれますよね。あなたもそんな上司に対しては、心を開いて対話したいと思うのではないでしょうか。
部下の「やる気ない」を「やりたい!」に変えるためのポイントは、特別なことではなく、日々の接し方にあると思うのです。
今日シェアさせていただいたことを意識すると、部下の態度ややる気に変化が現れるはずです。どれも今日から実践できる簡単な方法ばかり。
ぜひ取り入れて、部下との信頼関係を深め、チームの雰囲気をさらに良いものにしていくヒントになれば嬉しいです。