一杯のコーヒー。
元々コーヒーが好きで、1日一杯は必ず飲んでいる☕️
もちろん、妊娠、授乳中は量を減らしたが、私にとって、1日の中でコーヒーを飲む時間が何よりもホッとできる時間だ。
産後3ヶ月くらいの頃のこと。
まだ体調が戻ってるのか戻ってないのかも分からず、毎日体が重だるくて、しかも寝不足で…
子どもが産まれる前は、よくボーッとしたい時に、行きつけのカフェに行ってコーヒーとケーキを頼んでただ、好きに過ごすのがストレス発散になっていたのかなと今になって思う。
妊娠中に引っ越したから、街中をあまり散策できていなかったので産後の逃げ場を見つけられずにいた。
相談できない人がいない訳ではない。
同じ歳の子どもをもつ友人もいたし、話を聞いてくれる友人もいた。旦那も手伝ってくれる。親も協力的。
でもなぜか、疲れていた。
娘のペースで過ごしていると、いつ寝るか起きるか分からないし、まだ出かけ慣れてない私は、オムツは何枚持って出ればいいだろう、ミルクも必要か、それなら白湯も哺乳瓶も持っていかないと、と頭の中は準備でいっぱい。
そうこう準備している間に娘が起きて、抱っこしてないと泣いてしまうので、
「あぁ、今日も外に出れなかった。」
そんな日々を繰り返していた。
このままでは、ストレスに押し潰されてしまう…
そんなある日、最低限の身なりで、娘が起きたのを見計らって外に出た。
とても気持ちが良かった。
この日のミッションはコーヒーを外で飲む事。
以前入った事のある喫茶店を思い出し、向かう。古めかしい喫茶店だったので、子ども連れでも良いのか迷ったが、その時はもう気にせず入っていた。
コーヒーとケーキを頼み、娘が泣かないかソワソワしていた。
すると、女性の店員さんが声をかけてくれた。
「可愛いですね。まだ小さいね。抱っこしてもいいですか?」
店内は私ともう1組くらいしかおらず、店員さんは、娘を抱っこしてくれた。
「ゆっくり召し上がっていいですよ。」
っと言って、娘を抱っこしながらお話を聞いてくれた。
娘が3人いること、もう大学生くらいの娘さんなこと、子どもが産まれてからはずっと専業主婦で、子育てをしたかったと言っていた。
何だかへとへとな私には、どの言葉もじんわり響いた。いつかこんな風に話せるようになりたいと思った。
ふと話終えると1時間も抱っこしてくれ、久しぶりに何も気にせずコーヒーを飲むことができた。
本当に美味しかった。
抱っこされてる娘は、天井を見つめて泣かずに抱っこされていた。
「偉いね。いい子だね。よく観察してるね。」
そう娘に声をかけてくれていた。
自分でも、よく泣くけれど周りをよく見てる子だとは思ってたので嬉しかった。
あの頃、日々翻弄されていて何を手伝ってほしいのか、何が大変なのか言葉にできるほど自分が理解できていなかったのだと思う。
いつも誰かに言われていた
「何かあったら言ってね」
「手伝おうか?」
「無理しないで」
と言われるより、自然と助けを受け入れてしまうような声かけが本当に嬉しかった。
帰り際に
「子育て楽しいですか?」
と聞くと、
「大変だったけど、本当〜に楽しかったですよ。また、息抜きにいらしてくださいね。」
と笑顔で答えてくれた。
今でも、たまに喫茶店に行っている。
息抜きできる場所ができたと同時に、なりたいと思える理想の子育てをしてる素敵な人にも出会えた。