こどもの島旅
壱岐の島の大人たちでチームを組まれている、こどもの島旅プロジェクト。
食の部分でわたしも参加させていただいています。
一年以上前に、チームのみんなに向けて、言葉をまとめて読んでもらいました。
実現はしていませんが、改めて読んでみて、自分の想い、永いスパンでのビジョンがつまっているなぁ〜と、しみじみおもいかえしました。
ちょっとここへ、のこしておきます。
食育へのアプローチに関わらせてもらうことにあたって
島旅のプロジェクトに関わらせてもらうにあったって、今まで自分が考えてきたことや
想いなどをまとめてみました。
子供の島旅計画。
島の子供達の遊びをベースに、子供の「遊びた~い」にとことん付き合う。
『遊ぶことは生きること。生きる力を育むこと。』
壱岐には、愛する里、空に、風、豊かな自然と、見守る人がいます。
島の子供たちの日常は、あたりまえな特別。
ぜひ、体感してみませんか?
遊びに再注目して、
遊びとはなにかについてあらためて自分なりに見つめなおしてみました。
遊び=子どもたちが自発的につくりあげていく自由な体験の中に、今のなかにいさせてあげること。
こころのままにからだをつかうということ。
かなと。思いました。
なるべく、子どもたちの自発性や時間を邪魔しない、コントロールしない。
という前提で、食を通じてどのような豊かな体験にするアプローチができるのかを考えました。
子どもたちの自発的な想いを邪魔せずに、より多くの気づきや発見を驚きや歓びをえられるようガイドすること。遊びの中に、手渡したいことを、そっとしのばせてみる。
マインドフルネスやセンスオブワンダーからヒントを得ています。
食べることは、楽しさや、生きる喜びを生むものだとおもっています。
それはみっつのプロセスを経ることによって最大限に発揮されるような気がしています。
たべものを採る。
みんなでつくる。
みんなでたべる。
○たべものを採る。
自然、海や農園や山には、五感を刺激するものがたくさんあります。
たくさんの色があること、野や草の緑といってもひとつひとつ違います。
魚の色も単純に青ではないですね。色々な色があります。
かおりをかいでみること(はなを近づけてみること)手触りを確かめてみること。
色鉛筆では表現できないさまざまな色が自然の中に在ります。
野菜が土にうわっていて、海でさかなが生きていたこと。
いきものであること、いのちであったことを知ることは考える力や、想像力、自己を支える力になりうると思います。
わたしはこれらのことを、料理人になって、知りたいと、自分で願うまで恥ずかしながら体感していなかったし、知りませんでした。
でも、このことは単純な事実であり、何をたべるにしてもそうなのだということです。自分が食べるまでに、必ずそのものが出来上がってくる時間があるということを知っておくことは、ものの本質を想像する力と自ら選択する力につながるような気がしています。
○みんなでつくる
子どもたちの何をつくりたいかにもよると思いますが、
基本的には、何がないとつくれない。とか足りないものがあると、、できないではなく
あるものを活用する楽しみや子どもたちの発想の力強さにゆだね、生み出す方がいいとおもっています。
最小限に、採ってきた食材、火、水、茹でたり焼いたりする道具、ナイフ、食材を切るボード、塩、油、などです。
料理する時に楽しいのは音です。ぜひ音に注目して欲しいです。
食べてくれる人に喜んで欲しいとおもって美味しいものをつくることは料理にとって大切なことだとは思いますが、美味しくなくてはダメ。という考えを手放してみたいと思っています。
成功も失敗もひっくるめた時間になればいいとおもっています。
またみんなで料理するときのコミュニケーション、みんなで食事をつくる時間はなにかしら有意義なものとなるとおもいます。
○みんなでたべる
みんなで食べる。
みんなで食べる、食卓を囲む時間の楽しさ。
壱岐島、みなとや、このまちのみんなに教えてもらった、人生を豊かにする時間です。
その日を振り返ったり、どんなことを話してもよいと思います。
その場その場でうまれていく会話や時間の面白さがあると思います
ボタンひとつで色々な体験が生み出され、身体と心が離れやすくなっている、軽んじられているような気がしています。(特に自分笑) 身体と心が両想いであることは生きるうえで大切なことだと痛感しています。自然の中で遊ぶことは、しぜんと身体と心の両思いの状態をつくり、鍛えてくれるものではないでしょうか。料理することも。
芦辺浦で散歩する親子を見ていて、子供がたちどまり、興味関心を持つものをすごく大切にしているのだな、と感じていました。その時間も。
子供の時間は驚きを持って素晴らしいものに出会っていく時と思います。
安心できる環境で綺麗だなとかおもしろいなとかその感覚に身を委ねられた感覚は、宝物。
地球を遊ぶ子供達、自然が与えてくれる愛を遊ぶ子供達。
そのさきになにかもっと自由で豊かな風景が広がっていく気がしています。
マインドフルネスや、センスオブワンダーにヒントをもらっていますが、
プレイワークやモンテッソーリ教育など、食育からアプローチできそうな教育も少しずつ学んでいこうとおもっています。
震災を体験して以降、食べることとはなにか。
を生きることは何かを深く考えるようになりました。
答えはないであろう問いのなかで
ひろく知見や体験を求めて旅をしました。
ただ自分が、こっちの方がよいのではないか。ということをちいさくてもひとつひとつ
手渡していくために生きていこうと
繰り返し考えました。
その中で、考えてきたことや想いをひとまずまとめてみました。プロセスがこのとうりでなくてももちろん大丈夫ですし、チームの中にこんなことを考えているめんどくさいやつ笑。
が一人紛れているという感じで大丈夫です。
経験豊かな大人たちのなかで、知恵や想いを出しあってどんな形になって行くか、楽しみです。
食べることは生きること。
料理することは喜びになっています。
善し悪しの答えのない柔軟な姿勢で
それをただ手渡すことができればと思います。
何よりこのたくましくおもしろい大人たちと何かするのが楽しみです。
よろしくお願いいたします。 トミー(小野富美子)