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#10 なぜ中国人はマンションを買うのか?
こんにちは!
トミーです。
さて、本日は中国の不動産市場についてご紹介します。
あくまで個人の感想です。その点はご留意頂いた上で見てください。
さて、中国の不動産バブルは崩壊すると言われてから10年ほど経ったでしょうか。昨今では中国国内のサッカーチームの競合広州恒大のスポンサーである「中国恒大集団」が昨年10月頃に経営危機を迎える等バブル崩壊の序章ではないか?という声があがりましたが、現在はあまり騒がれていません。
結局どうなったのか?は改めて調べるとしてなぜ中国で不動産バルブが起こるのか実体験をもとに紹介します。
まず前提として中国国内では賃貸契約で一生を過ごした方が確実に安いです。
私が住んでいるのは広州市中心部から車で40分程離れた郊外にあるマンション。約80㎡の広さで間取りは2LDK、家賃は3000元(約60,000円)となります。
一方、同じマンションを購入すると場合は現在1平米あたり3万元(約60万円)。108㎡(占有=使える広さは約80㎡)なので324万元(約6480万)となります。※中国は土地の所有は出来ませんので、マンションの権利を購入すると70年生活することが出来ます。
再度前後しますが賃貸で70年かけると約252万元(約5,040万)となります。
ややこしいので再度説明すると
購入する場合:約324万元(約6480万)+金利
賃貸の場合 :約252万元(約5,040万)
となるため確実に賃貸で住むことが望ましいです。
それではなぜみなマンションを購入するのか?
そこには子供の教育と戸籍制度が深く関わっています。
前述しますが、私が住んでいる広州は中国でも4番目に栄えている経済都市です。そのため他の省や都市からの人口流入が進み、他の省や都市出身者がとても地域になります(2021年は45万人が流入)
彼らが広州で結婚し、子供を作った場合はもちろん広州の学校に通学することを希望します。但し、広州市内の公立学校には受け入れ人数の上限があるため抽選となる場合が多く発生します。この抽選ですが、すべての希望者に平等にあるわけではなく「広州に自宅+戸籍がある」方が優先となります。
もちろん人気の公立学校では「広州に自宅+戸籍がある」場合でもさらに抽選になるため、自宅や戸籍が無い方はそもそも抽選に参加することが出来ません。
その場合は①両親の出身地の学校に通う、②自宅から離れた私立学校で寮生活、の選択肢となります。但し、前者となると広州よりも教育レベル、教師の質等はもちろん下がります。そのため公立学校に入れない場合は後者を選択する例が多いと思います。
ちなみに日本では公立学校より私立学校の方が良いとされる場合がありますが、中国では公立学校に優秀な教員が集められるため公立学校の方が良いとされています。
少し長くなりましたが、中国の不動産バブルは子供の教育と密接にかかわっているためすぐに崩壊するとは言えない状況だと思います。
但し、広州市内でも公立学校等がなく地下鉄の駅から遠い場所にあるマンション価格はもちろん下がっておりますし、地方都市では人口流出が加速。
中国全体のマンション価格が下落しているのは間違いありません。
今後どうなっていくのかまた新たな展開等があればご紹介したいと思います。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
それではまた!
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![トミー@広州(元大学教員からの海外奮闘記)](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/88558747/profile_c18b3d456a4776acfff67bfd0d1b0a2f.jpg?width=600&crop=1:1,smart)