デザイナー採用にとって「いい選考の体験」を考えてみた
こんにちは!デザイナー特化のキャリア支援サービス「ReDesigner」でデザイナーのキャリアに向き合ったり、デザイナー採用のお手伝いをしているトミーです。
3月最終営業日、春の嵐・・・皆さんいかがお過ごしでしょうか。
まず最初にお伝えさせてください。先月のnoteを読んでいただいたみなさん、スキやコメント、本当にありがとうございます!!!!!文章書くのがへたくそなので、あんな長文を読んでいただいてもう感謝しかないです…..
この記事がきっかけで、人事のみなさんからご相談いただくことも増えて、めっちゃおこがましいですが「私でも何かできることがあるかも」と思い始めています。
なので、よくご相談いただくお悩みへ、私なりの考え方や体験談をもう少し発信してみようと思います!(本当に文章が苦手なので、みなさんに応援していただけたら嬉しい….です!)
あまり聞きたくない言葉、「選考辞退」
デザイナー採用だけでなく、プロフェッショナルな方の採用シーンでは、「この方にぜひうちに来てほしい!」と思っていても、「他社に行ってしまった…」「詳細の理由はわからないけど、辞退連絡が来た…」という経験はみなさん面したことがあるのではないでしょうか?
人事としては「なんとかして、うちを選んでほしい」と思っていても、そういったデザイナーは引っ張りだこなので、どうしてもヤキモキしてしまうと思います。
さらに、「何か対策を打ちたい!」と思っても、採用シーンで相手の本音を知れることは少ないので、「どうすれば良いの?」となってしまいますよね。"言うは易くて、行うは難し"というやつだと思います…
実際に聞いた、デザイナーの本音
あまり聞きたくないお話かもしれませんが、ご支援したことがあるデザイナーの方から聞いたびっくりする(ちょっと残念な)選考体験を少しご紹介させてください!
「流石にNGかな…」と思うもの
結婚・出産の予定を質問された
健康上の理由について深掘りされた
面談中に配達物を受け取っていた(どうしても受け取らなきゃいけない時もあるとは思います…!ただ調整できるものはしておきたい)
「気持ちはわかるけど…」と思うもの
カジュアル面談なのに、(選考系の)質問攻めをされた
志望理由をやたら突っ込まれ続けた
唐突に距離感を詰めてきて、食事に誘われた…(アトラクトの意図だと思うのですが、しっかり相互コミュニケーションを取らないと一歩引いてしまう可能性も…)
「デザイナーならでは?」と思うもの
実技試験やポートフォリオの内容へのダメ出しを終始された
面接担当者のデザイン論の一人語りを受けた
ポートフォリオを事前に送ったのに、全く見てなかった…
オンライン面談時に背景画像がなく、生活感丸出し…(絶対に背景画像が必要ではないと思うのですが、意外とこういう細部まで目が届く点はならでは…?かなと思いました)
「本当に?」と思うかもしれませんが、本当にありました(流石に表現はオブラートに包んでいるのですけれど、実話です)。
「流石にNGかな」というものは抜きとして、それ以外は「良かれ」と思ってやっている部分もあると思います。それは、わかるんです。けど、素敵な選考体験をつくっている会社ではこういうことは全く聞きません。
素敵だなと思った選考体験
逆に、私もファンになっているいくつかの企業さまの素敵なところを少しご紹介させてください!
まず、カジュアル面談では「自分たちを知ってもらう」ための、場づくりをされています。カジュアル面談用の企業紹介資料を用意し、そちらに沿って自社を知ってもらいます。
その後、より深くデザイン組織や開発スタイルに関してお話しするために「あなたのことを教えてください」と必要な情報だけ質問をしています。一方的な説明ではなく、コミュニケーションにするための質問です。
選考においても、このカジュアル面談のスタンスが続き、その選考フェーズによってすり合わせをする項目が変わっていきます。そして、すり合わせの結果、自社で活躍の場を提供できる・経験を存分に活かしてもらえる。そうなった時にはご縁がつながります。
もちろん、希望する業務ができない、経験を活かしてもらうことができない。そうなった場合はお見送りとなります。ただ、このお見送りの伝え方がとても丁寧です。例えば…
このように、「あなたの魅力」と「今の自社のフェーズではマッチしない」ということをお話しされています。こうなると求職者としても「いい会社だ…!」「次、もし挑戦できるならまた頑張ろう」「知り合いで合いそうな人がいたら紹介しよう」とファンを作っていくことになります。
…みなさんのここまで読んでいただき、思ったことを代弁させてください。
「わかってるわい。できるもんならやってるのよ」
当たり前にできたらいいもの。ただ、別の業務もあり、限界がある。大量に応募がある企業さまなら尚更です。でも、テンプレートを作って、面接担当者の面接メモをみて、テンプレートを一文だけ変えてみる。そんなことをやってみませんか?
「面接意識」と「インタビュー意識」の違い
このnoteを書こうと思ったときに、「どうしてこういった違いが出るのかな?」と社内で話していたのですが、私たちが思ったのは、「面接意識」と「インタビュー意識の違い」でした。
「いや、言い方の違いじゃん」と思いましたよね…笑 もちろん言葉遊びのようではあるのですが、このような違いを感じています。
「面接意識」
相手を選考する、つまり、相手を選ぶ意識が強い。
「インタビュー意識」
ユーザーインタビューのように、相手を深掘りする意識が強い。(取材で使うインタビューもそうですよね)
もう少し補足しますと、プロダクトづくりにおけるユーザーインタビューは大雑把に言えば、2つに分けられると思っています。
ユーザーがどのようなことに価値を感じるのかを知る(探索)
自社のプロダクトに価値を感じてもらえそうかを知る(検証)
素敵な選考をされている会社は、このユーザーインタビュー意識が強いと思っています。
「あなたのことをもっと知りたい。」という探索をしながら、「自分たちはこんなことをやっているけどどう思う?」と相手に伝えて、どんな可能性があるかを検証している印象です。
もちろん、「選考」であることは変わりありません。ただ、ユーザーインタビュー意識があると、お見送りとなった場合でも「あなたの素敵なところ(価値あるところ)はここだと思う。ただ、今のプロダクトの状況を考えるとどうしても擦り合わなかった。ただ、今後こういうときにはまたやりとりしたい。」と、とても誠実に対応できるのですよね。
狭い世界だからこそ、また出会う機会・可能性もあります。
だからこそ、やはりこういった一つ一つの選考体験への細かなこだわりが、特に繊細なアンテナを持っているデザイナーの方々には伝わりやすいのではないかなと思っています。
(もし何か選考に関してお悩みありましたら、お気軽にマシュマロ投げてもらえると嬉しいです!このnoteで回答したいなと考えています🫡)
さいごに
話しは変わりまして、ReDesignerでは年に一度デザイン業界を定点観測をするDesignDataBookを作成中です📕
現在2024年版のアンケート調査を実施中なので、是非アンケートへのご協力をお願いできると嬉しいです!
https://forms.gle/JM7Tqx84tpTnXucBA
(回答時間:5-10分程度)
皆さまと定点観測しながら、業界を盛り上げていきたいです。
ご回答お待ちしております!
明日から4月、気持ちも新たに頑張ります!
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