病気(ホジキン型悪性リンパ腫)になって困ったことと、それらはどのように解決されていったか

2022年12月に、悪性リンパ腫の疑いがあると診断されて、今になるまでに仕事や生活で困ったこと、うまく解決が出来たことなんかを書いておこうと思います。
もちろん全てが解決したわけではなく、いまでも困っている事はあります。


仕事のこと

検査の為と、治療の為に、数回入院をしました。
その間はもちろん会社には行けないので休まないといけません。
2022年の12月、大きい病院に紹介で行って、2回目の診察の時、「悪性リンパ腫」の疑いや言われて、病理診断する為にどっかから細胞をとって、それを見てもらう為にすぐ入院!みたいな話になりました。
会社で上司に正直に状況を話しをして、どうしてもやらんとあかん仕事をこなして、その上で休みをもらいました。
いくつも検査をして診断(ホジキン型悪性リンパ腫 ステージ4)が出たあと、初めての「抗がん剤治療」の際に入院が必要になりました(3~4週間)。
これだけ長く休むとなると、残っていた有給休暇を利用しても足りない可能性が出てきます。
そこで有給休暇がなくなって欠勤が長引く場合は、休職の手続きを取る事を事前に上司と相談しました(最悪、欠勤が長くなり過ぎた場合は、退職する事も考えないといけなかったかもしれません)。
入院のあと、体調がよくなかったので、「在宅」で働く為のルールも上司と一緒に新たに作りました。
その頃、自宅には仕事で使えるようなWindows PCがなかったので、それも新規で用意してもらいました(自宅にネット環境はありました)。
もしも僕が自宅でできるような職種でなかった場合は、より苦労したかもしれませんね。
日本には、「がん対策基本法」という法律があります(これも病気になってから知りました)。
病気になったとしても、治療しながらでも働けるよう勤め先やハローワークに相談してみる事をおすすめします(健康保険を払っていく為にもお仕事は大事です)。
厚生労働省 がん・疾病対策課「我が国のこれまでのがん対策について」

治療中のこと(抗がん剤治療)

あくまでも、僕の受けた治療に限った話になります。
抗がん剤は点滴の形で身体に入ります。
1回(1クールは2週間あいだをあけて2回します)あたりで使われる点滴の袋(あれ何て正式名です?)に入った液体の量は使用される薬剤によって違うみたいです。
最初の2回(1クール)は入院しながらだったので、自分のベッドで寝ているだけなので、まぁまだマシです。
通院での抗がん剤治療(通院で5クール)は、通院の人向けの「化学療法室」で受付をしてから、ひと部屋あたりベッドが4つの部屋に入ってうけます。
通っていた病院にはWi-Fiがわりとどこでも無料で利用でき、入院中の病室や化学療法室でもWi-Fiが利用できましたので、治療中に音楽聴いたり、ストリーミングで動画みたりも出来ました。
https://wifi4all.jpn.org/hospital/story.html(#病室WiFi協議会)
僕の場合は1回の治療で4種類の抗がん剤を使用しましたが、間に生理食塩水だけを流したりもしますし、最初に「吐き気止め」の点滴もします。
点滴を通す為の針を刺す瞬間は何回やっても痛くて痛くて、慣れませんでした。
薬液が血管の外に漏れてはいけない(漏れると周りの細胞が深刻なダメージを受けるかもしれないので)から、奥まで差し込まれます。
2023年4月5日の治療をみてみると、
朝いち(8時から)で血液検査の為の採血をして、先生の診察を受けて、それから抗がん剤治療の点滴を10時から始めて、終わったのが15:40ごろで、あと精算の手続きもあるので丸一日拘束されちゃいますね(このあと、処方箋を持って薬局にも行きます)。
化学療法のスケジュールとしては、最初に
1.吐き気や嘔吐の予防の為、パロノセトロン・デキサート&生理食塩水(点滴約30分)
2.ドキソルビシン&生理食塩水(点滴約30分)抗がん剤
3.エクザール&生理食塩水(点滴約30分)抗がん剤
4.ダカルバジン&生理食塩水(点滴約180分)抗がん剤
5.生理食塩水のみ 急速に流します。
6.アドセトリス&生理食塩水(点滴約30分)抗がん剤
7.最後にもう1度残ってる生理食塩水を流してもらいます。
4種類の抗がん剤のうち「ダカルバジン」は量が多いのでいつも3時間以上かかる感じです。
薬液が光にあたるのがダメらしく、ベッドの周りをカーテンで覆われますし、薬液袋から身体に繋がる管の部分を全部、アルミホイルで看護師さんが覆ってくださいます。本当にお手間をお掛けしました。
がん細胞を攻撃する抗がん剤は正常な細胞も痛めるので、点滴を受けている血管も調子悪くなるかもしれないので、なるべく左右の腕を交代でするようにお願いしてました。

お金のこと

近所の小さなクリニックからの紹介で大きな病院に行きました。
そこで、いろーーーんな検査したら病院窓口での支払いが4万円超えましたよ! そしてさらにPET-CT(がんの疑いがある所が光ってます)を病院の近くの専門クリニックで撮りました。それも保険が適用されて3万円弱しました。
もうこれで2022年12月だけで7万円です。
どちらもクレジットカードで支払えましたのでまだマシなのかもしれません。(がんの疑いがある場合は、クレジットカードは絶対あった方がいいと思います)
確定診断が出たあと、治療の計画について話があります。
僕は抗がん剤6クール(2回で1クール、間は2週間あけます)行う予定でした。最初の1クールだけは入院して行われ、残りは通院です。
通う病院が遠方だと交通費もバカになりませんよね(僕は往復で500円くらいの電車代でした)。
日本には高額療養費制度があります。
自分の収入に応じて、1か月に支払う金額の上限が違います。
入院と通院治療は別扱いで、同じ月に入院と高い通院治療があると、それぞれ上限まで支払うので結構な金額になるかもしれません。
過去の1年間の間に、上限額までの支払いが3回あると、
次からは「多数回該当」が適用されて上限額が下がります(下がる割合も収入によるのかしら)。
抗がん剤治療は1日め点滴治療(僕の場合は、朝いちで採血してもらって血液検査の結果が出たら診察の後に点滴)に4~5時間かかったので仕事は休みました。
2日めは診察ののち、白血球を増やす注射を打ってもらいますので仕事は「外出」扱いにしてもらってました。
いうても、仕事休みながら半年は通院しないとならないので、治療費を支払う為に蓄えがあるにこしたことはありません。
健康保険には「高額医療費貸付制度」制度もありますから、相談しましょう。
あと、窓口負担が高額にならないよう「限度額適用認定証」を健康保険から用意してもらうか、マイナンバーカードを保険証として登録しておいてそれを病院の窓口に出しましょう(マイナンバーカードにこういう使い方があると知ったのは最近だというのはナイショです)。
それから、生命保険に加入してるという人もいるでしょうから、どんな保障が受けられるのか把握しておきましょう。
僕の場合は、「がん保険」特約はつけてませんでしたから、がんの診断をうけても特にお金は出ませんでしたが、入院給付金が支給されました(1か月近く入院していたので数十万円)。
通院による抗がん剤治療にも保険はおりませんでしたが、のちに「放射線治療」する事になってそれには60日の間に1回、数万円の給付がありました。(放射線治療は、土日祝はのぞいて18日連続で通いました)

抗がん剤治療と放射線治療、どっちが高いと思われますか?
僕もやるまでそんな事は知りませんでした。
やった回数(日数?)でいうと、放射線治療の方が多いんですが、
金額でいうと、圧倒的に「抗がん剤治療」です。
比率でいうと、20対1ぐらいでしょうか(僕が投与された抗がん剤の場合は、ですけど)。

マイナポータルサイトで確認した2023年1~11月までの医療費(桁は間違ってませんw)

何がなんぼなんか、分からないですけど、
マイナンバーポータルで確認できた薬剤の情報も載せておきます。
・パロノセトロン静注0.75mg/5mL「タイホウ」(5,000円?)
・アドセトリス点滴静注用50mg(474,325円?もしかして×2?)
・ドキソルビシン塩酸塩注射液50mg「サンド」(3,035円)
・デキサート注射液6.6mg(182円)
・ダカルバジン注用100(2,846円×7)
・エクザール注射用10mg(2,315円)
・この他に生理食塩水たぶん1リットル以上使用するんですけど、いくらになるんでしょうね(ここに見えてる金額の合計だけで86万円くらいになるんですが、もちろんこれらを点滴している間、サポートしてくださる看護師の方たちのお金もかかりますよね)。

治療中、家で飲むお薬が必要な場合もあるでしょう。
入院中は看護師さんからお薬がもらえますが、通院だと治療して窓口で治療費を上限まで支払ったあとで、院外処方箋をもらってどこかの薬局でお薬代を支払うことになるかと思いますが、同じ治療の扱いになるので、上限を超えて支払った分は健康保険組合とかに請求しましょうね(これこそ、マイナンバーカードで全部連動してくんないの? 教えてエライ人)。
お薬代もクレジットカードで払える所を利用しました。
請求は過去の3年間までできるので忘れず請求しましょう(公金受取口座をマイナンバーカードで登録しておくと請求の紙に金融機関の情報を書かなくて済んだので楽でした)。
保険の給付金と病院に支払った金額がトントンだったので、確定申告で控除申請する必要は僕の場合はないんですが、そういう可能性がある方は記録を残すようにしておいた方がいいと思います

身体のこと

確定診断が出るまでの何度も検査をし、そのたび痛い思いをしました。
検査でいちばん辛かったのは、組織を取る為に下腹部を腹腔鏡手術をした後かな。手術中は麻酔がきいていますから痛くないですけど、目が覚めてからは痛くて起き上がれやしないのに、翌日には自力でトイレに行かされます。
抗がん剤治療というのは、使う薬剤によっても、体質によっても、副作用が違うかと思いますが、みんなに共通なのは、
・毛が抜けます。(基本、全身の毛がなくなります。抜けてみて大切さがしみたのは鼻毛です。鼻水が出そうになった時、急に垂れますw)
・血球が減少します。(白血球だったり血小板だったり。これの対策の為に抗がん剤の翌日に血球を増やす注射をうちます)
あと、入院中の便秘も辛かったし、食欲がなくて食事を「フルーツ」だけにしてもらっても食べるのがしんどい時がありました。
通院しながら抗がん剤治療するようになってからは、食べられる時とそうでない時が周期がありました。
8月に最後の抗がん剤治療を終えたあとは、どんどん食欲も戻って、一時10キロぐらい減っていた体重も少しずつ、少しずつ回復してきました。
抗がん剤治療をするようになってどのくらい経過してからか、忘れてしまったのですが、手(指先)が痺れるようになって、それは今も改善していません。数か月遅れて、足の裏(正確には、足の指先から土踏まずぐらいまで)も痺れるようになって、それも継続中です。
あと、下腹部(ひざ、太もも、脚の付け根、骨盤の横らへん、腰の背中側)の色々が今も痛いです。
ずっと痛いというより、座ってて起き上がろうとする時、寝てて起き上がろうとする時、ズキンとくる感じです。
なので奇声を発しながらじゃないと、立てません。
入院と食欲不振で筋肉もかなり減ったんだと思います。
以前のように思ったように歩けませんし、もちろん走ることなんてムリです。(でも車椅子に乗るほどではないです)
散歩や軽いジョギングで下半身の筋肉をつけたいんですけど、足の裏が痛いので出来てません。
もともと、仕事でPCを使ってました。
キーボードはカチャカチャいうメカニカルキーボードが好きでした。
でも今は指が痛いので、アップルのMagic Keyboard買いました。
ペチペチと軽い感触で入力ができるので。
指や足の裏が痛いのは、なかなか人に伝わらないので、それも地味に辛いですね。
2023年10月に撮影したPET-CTに、まだ疑わしい部分が首の左側あたりと、左脇の下あたりを放射線治療しました(治療は11月から)。治療を始めてからすぐくらいでしょうか…鼻が詰まる事が増えました。ずっと詰まってるわけじゃないんですが、酷い時は鼻呼吸が全く出来ない時もありますけど、普通に呼吸できる時間の方が多いです。

とりあえず、こんな所です。
また、思いつく事があれば、書きますね。

この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?