農福連携とDEI
農福連携
農福連携とは、農業と福祉の分野が協力して地域社会の福祉向上を目指す取り組みです。具体的には、地域の農産物を活用して高齢者や障害者、子どもたちなどの支援を行うことが含まれます。例えば、地域の農産物を介して高齢者が農作業を通じて健康を保つことや、子どもたちが農業体験を通じて自然と触れ合うことが挙げられます。
DEI(Diversity, Equity, Inclusion)
DEIは、多様性(Diversity)、公平性(Equity)、包括性(Inclusion)の頭文字を取ったもので、企業や組織が社会的に公正で多様な環境を作り出すための取り組みを指します。これにより、異なるバックグラウンドや視点を持つ人々が平等に参加し、成長できる環境が整えられます。
農福連携とDEIを組み合わせることで、地域社会全体の福祉向上と社会的公正を同時に目指すことができます。例えば、地域の農業を通じて多様な人々が協力し合い、公正な機会を提供することができます。
東御こもだ果樹園の取り組み
東御こもだ果樹園では、B型福祉事業所と連携し、農福連携に取り組んでいます。農繁期には、ぶどうの房作り作業や草刈り、出荷時のぶどうの袋詰め作業を委託し、大きな力となっています。
この取り組みは、農福連携とDEIの理念に深く共鳴しています。知的障がい者が社会に進出し、生きがいを見つけ、農業を通じて自然と触れ合うことで健康を増進し、メンタルケアにもつながります。また、経済的な自立を支援し、仕事を通じて自尊心を育むことができます。
知的障害者の社会進出と生きがいの創出
就労機会: 就労の機会を提供することで、知的障害者の方々が社会の一員として活躍する場を提供します。
生きがいの創出: 仕事を通じて自己の存在意義を感じ、生きがいを見出すことができます。
健康増進とメンタルケア
自然とのふれあい: 農業に携わることで、自然環境の中で作業することができ、心身ともにリフレッシュできます。
健康増進: 体を動かすことで体力をつけ、健康を維持・増進することが期待できます。
メンタルケア: 自然とふれあいながら作業することで、ストレスの軽減や精神的な安定が図れます。
経済的自律性の向上と自尊心の育成
経済的な自律性: 労働を通じて収入を得ることで、経済的な自律性を高めることができます。
自尊心の育成: 仕事を全うすることで、自分に自信を持ち、自尊心を育むことができます。
今後の展望
東御こもだ果樹園はこの取り組みをさらに推し進め、地域のぶどう農家にも展開し、B型事業所の利用者に就労機会を提供し、社会進出を支援していきます。また、農業を通じた健康増進やメンタルケアの効果を広く伝え、地域全体の福祉向上に貢献します。これにより、DEIの理念を強く推進し、公正で包括的な社会の実現に寄与していきます。